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たむら電鉄 コンサル道中記

103ターン目「値上げの申し訳なさがなくなる"料金の考え方"」

2017年11月01日(水)/ コンサル道中記

本日は103ターン目 『値上げの申し訳なさをがなくなる"料金の考え方"』というテーマでお伝え致します。 「カルテを使って自費と保険患者を簡単に分類しておく方法とは?」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
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斉藤

:みなさん、こんにちは。株式会社クドケンの斉藤です。田村剛志のたむら電鉄、今回は第103ターン目をお届け致します。それではたむら車掌、よろしくお願い致します。

田村

:はい、それでは本日も出発進行。

斉藤

:ということで本日はどんな内容をお話いただけますでしょうか。

田村

:前回は自費移行の話で、新規の方から徐々に入れ替えていきましょうという話をしました。その中で、もう一つよく聞かれる質問があるんです。価格を入れ替えるときって、新規の患者さんと既存の患者さんの料金が違うわけですよね。

斉藤

:既存の患者さんよりも新規の患者さんが高い金額を払っているような状況ですね。

田村

:はい、そこで「何で料金が違うんだ」というトラブルにならないのか、とよく聞かれることがあるんです。でもこれ、ほとんどないと言っても問題ないかと思います。

斉藤

:田村さんの過去の経験上でも?

田村

:そうですね。安い商品を買っている人がいたとしてもあまり聞いていないんですよね。
例えば、300円の人と1万円の人がいると、ちょっとこれ「え?」となるかもしれないですけど、あり得る価格差の範囲内であれば許容できるようです。そもそも他の患者さんがどういう支払いをしているかどうかということに関してはあまり患者さんは興味を持っていないので。

斉藤

:聞いていても「そうなんですか」ぐらいですよね。

田村

:「自分とは違う商品を買っているのかもしれない」という感覚なので、あまりここは気にしなくていいかなと思っています。そこで慌てて自費移行をすると、前回も話したみたいに『新規の患者さんの料金を上げるから既存の患者さんも合わせて上げないといけない』という考え方を持ってしまう人が多いんですけど、それはペケです。

斉藤

:別に合わさなくていいと。

田村

:院内で2つの価格が存在してもまるで問題ないです。うちのクライアントさんたちも自費移行もそうだし、自費移行した後も値上げを何回もやってきている方々ってたくさんいらっしゃるんですね。そういう時にやっていくのがカルテの色を変えておくんですよ。

斉藤

:カルテの色で分けるってことですか?

田村

:はい、カルテケースってあるじゃないですか。そのカルテケースの色を変えておくんですね。
例えば、同じ商品なんだけど3000円の人と4000円の人、5000円の人と別にいていいんですよ。
その患者さんが何の商品を買っているかって周りの患者さんにはわからないことなので。
カルテの色で分けておけばオペレーション上の混乱は起こらなかったりします。

斉藤

:それは分かりやすいですね。

田村

:値上げするからといって、全部の患者さんを値上げしようとすると患者さんが逃げてしまいます。折角築き上げてきた患者さんとの関係性が崩れて、患者さんが逃げてしまう悲しい現象は起こしたくないですよね。前回からお話したように心配しなくても、こちらがどれだけ気を遣っても何をしても患者さんは自然と抜けていくものなので、それはもう触らずにそのまま料金を変えないで既存患者さんに関しては料金を変えない。
もちろん、値上げをした時に問題になるのは通う人だけなんですよ。頻繁にくる人だけ。たまにしかこない人って例えば、500円のものが2000円になってもそんなに関係ないんですね。価値観として受け入れられないところもあるかもしれないですけど、斉藤さん鰻って好きですか?

斉藤

:鰻は好きですね。

田村

:どのぐらいの頻度で食べます?

斉藤

:1年に数回じゃないですか?

田村

:ですよね。鰻ってこの10年ぐらいですごい値上がりしたんですよね。たぶん2000円ではきかないぐらい値上がりしてます。僕も鰻が結構好きなのでよく食べますけど、子どもの頃って安いところだとうな丼500円とかで食べられてましたよね。でも、今は同じものが2500円ぐらいしますから料金5倍ぐらいしています。それでも平気で食べるんですね。
社会情勢上の中で鰻の価値が上がっているからしょうがないという予備知識はもちろんあるとは思うんですけど、たまにしか食べないものだからそれぐらい値上がりしていても、さほど抵抗はないんですよね。

斉藤

:「あぁ、値上がりしたんだ」ぐらいの感覚ですよね。

田村

:そうなんです。でも、お米が一袋2000円だったのがこれから5000円になりますってなったら
これは大問題ですよね。毎日食べるものが値上がりすると生活の負担が直接きますからね。だけど、たまにしか食べない嗜好品だったりとかすると値上がりしてもあまり関係ないんですね。
だから、頻繁に通ってくださっている患者さんは据え置き。本当に何ヶ月かに1回、たまにしかこない患者さんというのはもう新料金を提供してしまえばいいと思いますので、この辺の区別をしっかりつけていただいて進めていただけるといいかな、と。
だから、みんな同じ料金じゃないといけないというのは勘違いだよ、ということですね。

斉藤

:固定観念というか。

田村

:そうです。院内にいろんな金額があるとオペレーション上混乱するとは思うので、そこは避けた方がいいですけど、その辺は統一する必要はないんだという風に認識を変えていただけたら値上げに対しても気が楽になるでしょうし、自費移行も極端な話、既存の患者さんはいるわけですからその売上は保たれるわけですよね。
なので、新料金をやって失敗したとしても新料金をまた直せばいいですよね。それが分かれば、気軽に行動できるようになるんじゃかなとは思います。

斉藤

:行動ですもんね。

田村

:今上手くいっているものを変えるのはリスクです。だから、鉄則として上手くいっているものは変えない。新しいものに対してはチャレンジしてOKという形です。
今保険でやっていて自費を全然やっていないなら、自費の患者さんの集客をやってその自費の患者さんがこなくてもダメージゼロですよね。何も変わらないわけなので。
そこは気にしないこと。気分的には失敗したくないという気持ちがあるかもしれないですけど、あまり失敗ということに対して気にしすぎたらいけないということですね。

斉藤

:テストぐらいに思っておいて、テストした結果ダメだったという感じですよね。

田村

:弊社のミララボもそうですけど、新規の患者さんの料金って結構調整しますもんね。
結構本当に10日単位ぐらいで新規の患者さんの料金って変えていますので、だけど新規の患者さんだから元々の料金がいくらか知らないので、あまり関係ないんですよね。
そこは気軽に変えられるところなので変化させる時は新患さんから是非やっていただくということを考えて院内に複数の料金体系が存在しても特に問題ないんだよということを覚えておいていただけると少し気持ちが軽くなるんじゃないかなと思います。

斉藤

:ということで、本日もたむ鉄をお伝えして参りました。たむら車掌ありがとうございました。

田村

:本日もご乗車ありがとうございました。
 

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