101ターン目後編「ドタキャンを防ぐ繁盛院の秘策とは?」
2017年10月11日(水)/
本日は101ターン目 後編『ドタキャンを防ぐ繁盛院の秘策とは?』というテーマでお伝え致します。
「繁盛院から学ぶ、我儘な患者さんに振り回されない対応法とは...?」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
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- 田村
:ですからキャンセルがすごく多い院だったんですけど、そこに対して「キャンセル料がかかるようになりますよ」と言ったとたん、パタっとキャンセルがなくなったんですね。つまり、本当は来れる。頑張れば来れる状況ではあるんだけど、キャンセルされて我々が困るということ、ペナルティがあるということが伝わっていなかったんです。
- 斉藤
:すごいですね。
- 田村
:実際、キャンセルがほぼ0に近いところまで下がったんですね。だから、そういう効果もあったりします。
本当はこれるんだけど、とか会社帰りの方で仕事が長引いて残業が入って…、というような方でお出でにならない方もいらっしゃるわけですけど、そういう時もキャンセル料がかかるという状況になってくると無理してきてくれたりとか。
なかにはお仕事が忙しくて今日はちょっと行くのが面倒臭くなっちゃったなというので「仕事が長引いて…」と仰ってしまう方もいると思うんですけど、キャンセル料がかかるんだったら行こうという方も出てくると思うんですね。
- 斉藤
:自己都合というか、患者さん都合のままやっているとそういうのが出てくるわけですね。
- 田村
:そうですね、ある意味で本当に都合が悪い方もいらっしゃるんだと思うんですけど、ちょっと工夫すれば来院できるのにデメリットがないから気軽にキャンセルしてしまうという方もやっぱりいらっしゃるわけですね。これを防ぐという意味では一つ大きな効果があるかな。
- 斉藤
:なるほど。
- 田村
:ただ、デメリットとして予約がもらいにくくなる可能性はありますね。ちょっと予定が読めていない方が、「何とか時間を確保しよう」ということで予約を取ってくれるんだけど、キャンセル料がかかるとなってくると「本当にこれるかどうかわからないので、ちょっとまた考えます」となって、離脱につながる可能性もあるので、この辺もメリットとデメリットというのはありますね。
なので、今の自分の院のキャンセル率がどれぐらいのものなんだということを調べながらやかないといけない。
- 斉藤
:キャンセル率ですね。
- 田村
:うちも今はキャンセル率というデータを取り始めています。どれぐらいが適正なのか、正常なものなのか、異常なものなのかというものをジャッジしていかないといけないなと考えているんです。ペナルティもお金という明確なデメリットがあると、もちろん効果はあるんだけど、デメリットも大きくなる部分もあります。
- 斉藤
:そうですね。あまり強すぎると、予約の障壁になってしまいます。
- 田村
:なので、それに対してもうちょっと弱めのペナルティ。つまり、「困るんですよ」と伝えるためのペナルティがあるんです。
例えば当日キャンセルが2回以上続いた場合、もしくは過去2回以上無断キャンセルや当日キャンセルをされた方に関しては以後ご予約をお取りできませんといったペナルティですね。
また、当日の無断キャンセルであれば1回で以後のご予約はお断りいたしますという形にするのか。
2回、3回連絡はあるけど、お出でになれないということが続いた場合には以後のご予約をお断りすることがあります、というような形ですね。こういうペナルティを引く方法もあります。
- 斉藤
:なるほど。
- 田村
:これはこれで患者さんにキャンセルをしてはいけないんだということをお伝えすることができるので一定の効果はやはりあります。ただ、実際にあった事例としてここもやっぱりデメリットがあります。新しく始めることって必ずメリットとデメリットがあったりするんですね。
回数券を既に購入されている患者様で何回か無断キャンセルがあって、それに対して以後のご予約をお取りできませんよ、というお話をしました。すると、「回数券を買っているのにそれじゃあ使えないじゃないか」というお怒りのお言葉を頂いたことがあります。最終的にはこれは返金させて頂いたんですけど、斉藤さんだったらどう判断します?
- 斉藤
:うーん
- 田村
:たしかにプリペイドを買っている患者さんの立場からすると、回数券を買っているんだから使わせてくれよというのはありますよね。ただ、お店側からすると予約を入れてもこない。そのために穴が空くという状態になるわけですね。
このプリペイドを買ってくださっている方の使用させることを優先するのか、本来であれば他の患者様を受け入れることができた時間帯をその方が度々キャンセルすることによって他の患者さんを受けることができなかったという状態を作る患者さん、どう対処されますか?
- 斉藤
:でも、返金ですね。
- 田村
:やっぱり、たしかに買ってくださる方はありがたいんですけど、実際にお出で頂かないとなかなか消化もできないわけなので、言わば読めない患者さんになってしまうわけですよね。ある意味で負債を抱えたような形になってしまうので、ちょっと失礼な言い方かもしれないですけど予約が取れないぐらいの繁盛院になってきたら、患者さんを選ぶ、お客さんを選ぶという考え方を持たないといけなくなってきますね。
- 斉藤
:そうですね、スタッフさんの頑張りにもモチベーションの部分でも難しい部分がありますよね。
- 田村
:そうですね、くると思って待ち構えていないのにきてくれないというのが、同じ方がたびたびあると、モチベーションも下がりますし他の患者さんにも迷惑をおかけすることになります。その一人の患者さん、我儘な一人の患者さんを大事にするのではなくちゃんと通ってくださる自分たちの治療院を大事にしてくださる患者さんを優先して、勇気を持って返金していくことも必要になってきますね。
これは経営者としてはすごいストレスなんですね。患者さんに嫌われることになりますから、正直患者さんにとってはご自身の患者さん。キャンセルをよくされる方、無断キャンセルをしてしまう患者さんご自身にとってはメリットが何もないので。
- 斉藤
:うんうん
- 田村
:これはもう算数の話ですよね。一人のためなのか、百人のためなのか、という算数の話になってくるんです。
だけど、一人には確実に嫌われることになりますので、これは経営者には非常に苦しい決断ではあります。でも、本当に繁盛院になってきたらそういう院に迷惑をかける患者さんというのは、言葉は悪いですけど、排除させて頂いてより自分の院を大事にしてくださる患者さんを残していく。
これをやっていかないとなかなかその先の繁栄というのが出てこなくなってしまいます。このあたり勇気あるご決断をして頂ければいいんじゃないかなと思っております。
- 斉藤
:ということで、本日はキャンセル対策についてお伝えして参りました。
本日もたむら車掌ありがとうございました。
- 田村
:本日もご乗車ありがとうございました。