たむ鉄TOP > コンサル道中記 > 83ターン目 前編 「流行りの手技に潜む"意外な落とし穴"」

たむら電鉄 コンサル道中記

83ターン目 前編 「流行りの手技に潜む"意外な落とし穴"」

2017年04月12日(水)/ コンサル道中記

本日は83ターン目 前編『流行りの"産後の骨盤矯正"を一人治療院でも取り入れるべきか...?』というテーマでお伝え致します。 「『産後の骨盤矯正』が向かない一人治療院の特徴」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
通常速度

たむ鉄インタビューを音声でお聞きになりたい先生はこちらをクリック!(通常倍速)
(こちらからダウンロードしたものを携帯プレーヤーなどで移動中に聴くこともできます)

1.5倍速

たむ鉄インタビューを音声でお聞きになりたい先生はこちらをクリック!(1.5倍速)
(こちらからダウンロードしたものを携帯プレーヤーなどで移動中に聴くこともできます)

斉藤

:みなさん、こんにちは。株式会社クドケンの斉藤です。

田村剛志の田村電鉄、本日は第83ターン目をお届けいたします。

それでは田村車掌、よろしくお願いいたします。

 

田村

:はい、それでは本日も出発進行!

 

斉藤

:本日はどんなテーマでしょうか?

 

田村

:今日は、『産後の骨盤矯正ってどうなの?』っていうお話をしようかなと思っています。

 

斉藤

:産後の骨盤矯正…、すごい流行っている印象があります。

 

田村

:そうですね。私が産後の骨盤矯正を手がけ始めた頃はほとんどやっているところ無かったんですけど、やはり集客面で楽だっていうこともあるでしょうし、世間として産婦人科での出産後、骨盤っていうことを意識してくださいと言われるので、市民権を得たというのが大きいんじゃないかなって思うんですよね。

 

斉藤

:なるほど。

 

田村

:最近だと、鍼灸だったら不妊鍼灸だとか、美顔鍼だとかが市民権得ているのと同じように、整体領域で言うと産後の骨盤矯正は世間的な肩こり・腰痛についでという感じなのかな?産後の骨盤矯正が市民権を得たというのがあると。

 

斉藤

:確かにかなり目にするようになりましたね。

 

田村

:はい、しかも肩こり・腰痛に比べれば産後の骨盤矯正をやっている院が少ないので競合が少ないから集客がしやすいといメリットがあるんだと思いますね。

だから骨盤矯正をやっている先生だと意図せず産後の骨盤でおいでになる方がチラホラくるようになってきて、産後の骨盤矯正行けるかも知れないっていうことで、産後の骨盤矯正の専門院っていうのを名乗り始めたりするんです。

 

斉藤

:うんうん。

 

田村

:たしかに集客面では非常にメリットがあるんですが、『弊害』もあるので一人治療院が産後の骨盤矯正をやるべきなのかどうなのか?っていうことですね。

もちろんちゃんと弊害まで理解してやられるのであれば問題無いとは思うんですけど、みんながやっていて流行っているからといって、考え無しにやってしまうと後で痛い目を見る可能性があるので、その辺の話を今日しようかなと思うんですけど。

 

斉藤

:これ、良いトピックスというかテーマですよね。

 

田村

:そうですね、旬な話題というか。ちょうど私も今年春かな?2月から久しぶりに新規のコンサル案件を受け入れるようになったんですけど、一人先生が結構いらっしゃるんですね。新規案件のうち6件位が一人先生なんです。

100万超えている方はもちろんいらっしゃるんですけど、半分ぐらいは目指せ100万円!っていうラインですね。そして大体の方が産後の骨盤矯正を主軸に置いてやられていたりします。

ちょっとリスクがあるなと感じたのと、これだけクライアントさんが産後の骨盤矯正を集中していると、もしかしたら世間的にもそういう方が多いのかな?と思ったので、今日のテーマに選びました。

 

斉藤

:いいですね。

 

田村

:まず、子ども連れで来る方が多いですから、お子さんを受け入れなければいけないというのが、これは判断が分かれると思うんですけど、産後の骨盤矯正をやるけども子どもは受け入れませんよっていうのも有りだろうし、子どもも受け入れた方が良いだろうしという部分も。

当然集客面を考えると、子どもを受け入れた方が良かったりはします。

ただ、お母さんたちの中には子どもから離れたいというお母様もいらっしゃるし。

 

斉藤

:なるほど。

 

田村

:子どもから離れたくないというお母様もいらっしゃるので、子どもの受け入れをするかしないか?っていうことは一つの分かれ目にはなるとは思います。往々にして大概の場合は子どもを置いてくるということができない方の方が圧倒的に多いですから、連れてくるっていう選択を取る方の方が多いですよね。

 

斉藤

:そうですね。

 

田村

:週に一回とか月に何回ということであれば、旦那さんに預かってもらって、旦那さんが子ども見ていてくれている間に来ますっていうことができるかも知れないんですけれども、それは平日なかなか来れなかったりという部分があるので、集客とリピートという部分を考えたときには子どもを預からないということはちょっとデメリットが多くなってしまうかなとは思うので、子どもを預かった方がベターだなと。

 

斉藤

:うんうん。

 

田村

:ただしそこには手が取られたりとか、バギーであったりとか、自動で入れられるようなゆりかごみたいなものを置いたりしなければという設備的な投資が必要になりますよっていうことですね。

場合によっては受付兼子どもの面倒を見る人っていう形ですよね。

うちのクライアントさんの中でも産後を強く診ているところ、以前から診ているところありますけど、そういうところ、スタッフさん雇っているところって保育士さん雇っているんですよね。

 

斉藤

:ああ。保育士さん。

 

田村

:それはもちろん産後の骨盤矯正っていうものの中の差別化の中で、「うちは産後の骨盤矯正やってます」さらに「うちは保育士が面倒を見ますよ」と。「産後の骨盤矯正やってます、子どもも預かりますよ」までは当たり前になって来ているので、もう一段階「保育士雇っています」、「保育士が面倒を見ますよ」「専任の保育士が面倒を見ますよ」っていうところまで行っているわけですよね。そうするとやっぱり人件費がかかってくるわけですね。

 

斉藤

:そうですね。

 

田村

:そこのデメリット。利益率が低くなってしまうということですね。

このデメリット非常に大きいんじゃないかなと思いますね。一人先生がやる場合だったら、面倒は見れないけれども、一人先生だから当然一人しか診れない訳なので、泣かしといて平気ですよ、極論の話。

 

斉藤

:そうですね。

 

田村

:「他の患者さんを気を遣わずにお子様を連れて来れますよ」、要は「貸し切りですよ」っていうことですね。

「この時間、あなたしか患者さんいらっしゃらないので、貸し切りなんで気兼ねなく子どもさん連れてきてください」っていう形をすれば、ちょっと面倒は見てあげられないけど泣いていても大丈夫ですよと、子どもさんが泣いても気を遣わずに施術を続けられますよ、周りの患者さんに気を遣わずに施術受けれますよ、っていうメリットは出せるんじゃないかな、とは思います。

ただ予約枠はしっかり取っていかなくてはいけなかったりとか、面倒みる人がいないわけだから途中でお子さんが泣いてしまったら手を離さなくてはいけなくなったりとか、いうことがあると思うので、施術時間とか予約枠に余裕を持っておかないと後ろが詰まってきてしまう、ていうことがあるので生産性が落ちるっていうデメリットはありますよ、ということですね。

ここを知っておいてもらいたいと思います。

それから、産後骨盤矯正の専門院になって非常に順調になった場合に起こってくる問題として、夜の集客が落ちるという問題があります。

 

斉藤

:ああ、もう単純に夜は来ないということですね。

 

田村

:そうですね。

産後の骨盤矯正の患者さんて大体朝9時ぐらいから夕方3時、4時ぐらいまで、来て4時までくらいしかおいでにならないんですね、傾向として。産後の骨盤矯正の専門院を謳っているので当然他の患者さんがあまりおいでにならなくなるわけですね。

 

斉藤

:確かに。

 

田村

:そうすると夜が非常に暇になるっていう現象が起こってきたりします。

これはスタッフさんがたくさんいらっしゃって、9時から4時っていう時間のピークタイムにたくさんの患者さんを受け入れることができる治療院であればあんまり問題は無いでしょう。もう早く閉めちゃえば良いだけの話なので。

かえって求人に強くなったりとか、そういうメリットが出てきます。良いですよね、4時で終われる治療院…

 

斉藤

:そうですね。

 

田村

:素敵ですよね。

4時帰りって言ったら、それができたら、要は子どもさんがいらっしゃって夜は働けないけど、4時ぐらいまでは働けますよっていう元治療家さん、産休に入っている治療家さんが働くことができたりするたりすることができる、ここはメリットになると思うんですが、一人治療院となるとそうはいかないわけですね。

 

斉藤

:はい。

 

田村

:やはり診れる患者さんは1時間に同じ時間に一人しかいないわけなので、一日に診れる患者さんの数が減ってしまうということになるので、デメリットになってくるよ、っていうことですね。

この辺のデメリットをちゃんと理解した上で利益率が低くなるんだよっていうことと、集客面、確かに一定の時間には集客有利になるけれども、夜の時間帯の集客なんかが不利になってくる部分が出てきますよ、弊害が出てきますよと。

当然、子どもさんいらっしゃらない方からすると、子どもがギャンギャン泣いている中で治療院に行きたいとは思ってないわけなので、敬遠されてしまったらそれまでですね。

患者さんの幅が減るっていう問題は出てきますよっていうこと。あまりにも産後を強く打ち出しすぎるとですね、「産後もやってますよ」ぐらいだったら良いんですけど、「産後を専門でやってますよ」もしくは「産後しかやっていません」となってくると一般の患者さんが少なくなってくるので、その辺りは注意が必要かなというふうに思います。

 

Copyright © Tamura Dentetsu, All rights reserved.