80ターン目 後編 「ひとり治療院のポジショニング戦略」
2017年03月08日(水)/
コンサル道中記
本日は80ターン目 後編『ひとり治療院のポジショニング戦略』というテーマでお伝え致します。
「生き残りをかけて狙うべき全体の"3割の患者さん"って...?」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
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- 田村
それから集客面についてお話しします。
- 斉藤
そうですね。
- 田村
集客時においてのポジションの取り方ですね。
10000円にするっていうのも、一つのポジションの取り方だと思います。
料金を上げることによって顧客層を変える。
ちょっと勇気が要ると思うんですけどね、既存患者さんが逃げていってしまう怖さがあるかもしれないですけど、そこが心配なのであれば、既存はそのままにしておいて、新規の患者さんだけ料金を上げれば良いっていう形なので。
そこで10000円取れるような症状、10000円頂けるような患者さんを対象にしていくということですね。
患者さんでタイプ分けすると、7割のほっといても良くなる患者さん、これ私、素人患者さんと呼んでいます。
- 斉藤
素人患者さん。
- 田村
そんなに悩みが深くない人。
治療院あちこち回ってジプシーしているわけでもないっていう、患者さんたちですね。
そんなに治療に対して経験の無いような人たち。素人患者さん。
対して玄人患者さん。3割のほっといたら絶対治らないような…
- 斉藤
玄人ですね。
- 田村
はい、重症患者を狙いに行く。もう7割か3割か、っていうことですね。
- 斉藤
なるほど。
- 田村
大手やチェーン店というのは、再現性を付けなくてはいけない、みんなができるようになければいけないということを考えた場合に、展開することを重視してますから、3割の玄人患者さんを狙いに行くのはちょっとやりにくいんですよね。チェーン展開を考えた場合には。
まあ、飲食者とかも考えてみれば分かると思うんですけど、玄人好みのチェーン店、玄人好みの料理店がチェーン展開していることあんまり無いんですよね。
例外はあります。お寿司屋さんとか一部あったりしますけども、基本的にお寿司屋さんでも一般受けする素人相手をすよるような回転寿司の方が展開をしやすい。
玄人好みの熟練の職人さんを揃えた寿司屋さん、そもそも熟練した職人さんがそんなにいない、育たないわけですから、展開が難しいのは当然な話ですよね。これは治療院においても同じ話になってきて、一人先生は自分一人が熟練の先生になれば済む話なので、3割マーケットに行きやすいっていう部分がありますね。
もちろんデメリットもあります。3割マーケットへ行くことによって、人を雇いにくくなる、っていうデメリットはもちろんありますけれども…
- 斉藤
どう戦うかですね。
- 田村
一人先生の方がチェーン店に勝つには、こっちの方向に行くのが良いのではないかな?と思っています。年始に同じような話をしたことがあると思うんですけど、チェーン店以外は対応できないような症状を診ていくっていうことですね。
チェ-ン店と同じキーワード、ライバルと同じキーワードじゃなくて、ライバルができないこと。ちょっと言い方を変えると、ライバルが何をされたら嫌がるか?っていうことです…
- 斉藤
うーん、なるほど。
- 田村
を考えられると良いんではないかと思いますね。
- 斉藤
なるほど、なるほど。ライバルの研究もそうしたら必要ですよね。
- 田村
そうですね。ライバルのどこが弱いんだろう?ウィークポイントを探すわけですよね。
相手のウィークポイントをこちらのストロングポイントにしてしまう、っていう形にするとまた立ち位置が替わってきますから、集客もできてくるのではないかなと思いますね。
ちょっと思い切ったことをしなければならないので勇気が要るかもしれないです。
- 斉藤
うーん。
- 田村
けども今、治療院業界はマーケティングが成熟してきているので、今までと同じことをやっていたんでは、やはり顧客は割れていくだけになってしまいます。これは見過ごして良い状態では無いですから、ライバルと自分のところの『差別化』、ポジションを替えるっていうことですね。
一人先生がだからこそできるっていう強みっていう部分、それこそ技術という強みが生きてくる部分になってきますから…
- 斉藤
そうですね。
- 田村
もちろん、技術だけ良くてもしょうが無いですから、カウンセリング、問診もしっかりできなくてはいけませんですけども。ブランディングっていう部分に関しても自分一人だったらできるっていうこといっぱいあるわけですよね。
スタッフ全員をブランディングするっていうはなかなかね。
- 斉藤
大変ですよね。
- 田村
スタッフ全員ブランディングしようと思ったら、院がテレビ出ましたとか、技術がすごく評価された技術を使っていますとか、ということだったらすると思うんですけど、個人だったら「私がすごいんです」っというブランディングをかければいいだけなので、これ非常に簡単なことなので…
- 斉藤
確かに。
- 田村
そこのブランディングするときに考えるべきは、ここもライバルと自分がどう違うのかっていう、人間って多面体ですからいろんな側面があるわけです。その中のどこを抜き出したら強みになるのか?っていうことです。
具体的な例で言うと、だいたいチェーン展開しているところって、分院展開図っているところって、新卒スタッフが多いんでスタッフさんが全体的に若い。
- 斉藤
確かにそうですね。そう言われると。
- 田村
これは治療院にとってはデメリットなんですね。
患者さんからすると、あまり経験が浅さそうな若い先生に診られたくない。
まあ、素人患者さんであればそうでもないかもしれません。
玄人患者さんになってくると、「こんな経験の浅そうな先生、大丈夫なんだろうか?」っていうのがあるので、キャリアが長いことって絶対に強みになります。
- 斉藤
ふーん。
- 田村
診てきた臨床例も違うでしょうから、そこを強みとして打ち出すことができるわけですね。ベテランだよっていう部分を出せるわけなので。
逆にスタッフさんがいるなかで、ベテランを打ち出し過ぎてしまうと、新人スタッフを施術に入らせるのが難しくなってくるので…
- 斉藤
そうですね。
- 田村
その戦略はやっぱりチェーン店ではできない戦略なんですね。
こういった部分が一人治療院がチェーン店に勝つためのポイントになってくるんではないかなと。
- 斉藤
そう見ると、結構弱みいっぱいありそうですね。大手…
- 田村
お互いに弱みはありますので、個人の治療院だとにぎやかさが足りないとかね、という弱さはもちろんあります。
- 斉藤
そうか。
- 田村
ホームページで人がいっぱい映っているほうが安心感があったりとか、そういう部分があるので、だからそこまでも無いものねだりになってしまうので、専門性を出していくっていうことに関しては、一人治療院の方が有利だと思いますので、自分一人がその技術を使えるようになったりとか、自分一人がその症状に対応できるようになれば済むだけの話なので。
- 斉藤
確かに。
- 田村
繰り返しになりますけど、大手に比べると教育と採用っていう問題がとんでますから、無いわけですから、その施術の部分に集中できるわけですよね。
商品の強さに集中できるので、そこを磨き込んでいくとライバルとの差別化になってくると思いますので、集客にも繋がってくるはずなので、決めることがすごく大事なので、自分がどこのポジションで行くのか?っていうことですけど…
- 斉藤
そうですよね。
- 田村
特にライバルがチェーン店なのであれば、一般症状、7割の素人患者さんを取っているのであれば、ポジションを替えて、自分は玄人患者さんを取りに行くと。
その玄人患者さんはどこでなのか?っていうのは、これはもちろん勉強が必要ですし、調査が必要だとは思いますけれども、こちらを狙いに行くとライバルに先んじることができるのではないかと思いますので、是非トライしてみていただきたいと思います。
- 斉藤
ということで、本日のたむ鉄をお届けして参りました。
田村社長、本日もありがとうございました。
- 田村
はい、本日もご乗車ありがとうございました。