79ターン目 前編 「"4つのサイクル"で繁盛院になる方法」
2017年02月15日(水)/
コンサル道中記
本日は79ターン目 前編『繁盛院が実践している4つのサイクル』というテーマでお伝え致します。
「カルテ枚数を増やすために繁盛院がやっている2つの方法」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
通常速度
音声を再生するには、audioタグをサポートしたブラウザが必要です。
たむ鉄インタビューを音声でお聞きになりたい先生はこちらをクリック!(通常倍速)
(こちらからダウンロード したものを携帯プレーヤーなどで移動中に聴くこともできます)
1.5倍速
音声を再生するには、audioタグをサポートしたブラウザが必要です。
たむ鉄インタビューを音声でお聞きになりたい先生はこちらをクリック!(1.5倍速)
(こちらからダウンロード したものを携帯プレーヤーなどで移動中に聴くこともできます)
斉藤 皆さん、こんにちは。株式会社クドケンの斉藤です。
田村剛志の田村電鉄、本日は第79ターン目をお届けいたします。
それでは、田村車掌、よろしくお願いいたします。
田村 それでは、本日も出発進行!
斉藤 本日は、どんなテーマでお話ししましょうか。
田村 前回、前々回と、数字をとることが大事ですよということをお話させていただきました。じゃあ、数字をとったら、その数字を基にどう行動していくのかということについて、今日はお話ししていきたいなと思います。
斉藤 具体的な行動についてですね。前回、前々回の内容を忘れてしまった方はブログの一覧からご覧になってくださいね。
田村 前回、前々回お話ししたみたいに、数字をとっていくと、何が『課題』なのか分かってきます。私のおすすめの方法としては、ともかくカルテ枚数を増やしていくことなんだと。
斉藤 カルテ枚数ですね。
田村 はい、カルテ枚数を100枚、200枚と増やしていくんです。大体100万円を目指すのであれば、大体カルテ単価は1万2000円くらいなので、施術者1人あたりで大体80枚から90枚くらいのカルテ枚数があればいいんじゃないのかなと思っています。
自分のところのカルテ単価がもう少し低いのであれば、その目標の売上に対して何枚のカルテが必要なのかということを確認しておいていただきたいですね。
斉藤 逆算していくと。
田村 カルテ枚数を増やしていくためには、前回も話したように、新規を増やしていく、離患を減らしていくということをやっていかなきゃいけないんですね。それに対して、前々回お話ししたみたいに、優秀な患者さんは誰なのかということを調べておくと。
斉藤 はい。みなさんちゃんと覚えていますか?
田村 ここまではわかったと思います。やるべきことは分かるわけですね。
これは、たぶんどこの治療院でもほとんど一緒だと思います。やるべきことはね。単価って、そんなに変えられるものじゃないし、新しい商品がどんどん出てくるわけでもありません。
新しい商品となると、私たちの場合は商品も技術ですから、その技術を習得するのに時間がかかってしまうわけですね。
斉藤 なるほど。
田村 まだやれることがあるのであれば、その時間の間に、別のことをやったほうが僕はいいと思っているんですよ。
例えば、カルテ枚数的に、自分の人員で診るのが精一杯、パンパンでこれ以上カルテ増やせませんということであれば、『単価』を上げていくということはいいと思うんです。
斉藤 そうですね。
田村 また、まだ自分で診れる余力がある場合ですね。稼働率なんてことを言いますけれども、稼働にまだ余裕がある、まだ診れる状態なのであれば、まずカルテ枚数を増やしていくこと。分母を増やすことって非常に大事なことなので、カルテ枚数を増やすということをやっていただきたいなと思いますね。
斉藤 明確ですね。
田村 やることは単純です。それも、カルテ枚数を増やすためには、LTV(顧客生涯価値)の高い患者さん、継続的に来てくれる患者さん、抜けにくい患者さんの層を集めないといけないので、CPA(顧客獲得単価)とLTVをしっかり計って、この患者さん優秀だなと、じゃあこの患者さんを呼ぼうとなるわけです。ここまではオッケーではないでしょうか。
斉藤 なるほど、ではここからどうするのか?ということですね。
田村 はい、その優秀な患者さんを呼ぶために具体的に何をしましょうか?ということです。これに関しては今とやっていることを変えなきゃいけないわけですね。もしくは、今やっていることにプラスアルファしなきゃいけないということなんです。
斉藤 変えるかプラスするか…
田村 ここで注意していただきたいのは、同時にいろんなことをやらないということを注意してほしいんですね。いろんなアイデアって浮かぶと思うんですよ。『PDCA』ってよく言うじゃないですか。
『Plan Do Check Act』って言うんですけれども、まずはプラン(仮説)が出てくるわけですよ。こういうふうにすると、新患さん増えるんじゃないか?これをやると離患率が落ちるんじゃないか?っていう仮説がたくさんあるんですけれど、多くの先生が、いろいろ考えて、アイデアが出てくるわけです。
斉藤 はい。
田村 もしくは、いろいろ勉強して、こうすると新規増えるよって、今いろんなノウハウあるじゃないですか。
SNSからやりましょうとか、PPCやりましょうとか、キュレーションサイトやりましょうとか、たくさんのアイデアがあると思うんですけれど、その中で、同時に全部やっちゃうと、何がうまくいっていないかよくわからないというふうになります。
斉藤 正確に測れなくなってしまうと。
田村 集客の数を増やすということに関して言えば、何の媒体から来たのかということを確認すればいいので、複数同時にやったとしても、それほど問題はなかったりするんですけれども。
例えば、離患率を上げましょうということで、今までの挨拶と挨拶の仕方を変えました。これは1つですね。
じゃあ、お見送りの仕方を変えましたとか、内装も変えちゃいましたとかってやると、3つ変えているんですね。
斉藤 それだと、結果的に離患率が下がったとしても…
田村 どれが上がったのかわからないですね。
だから、1個ずつやっていかないといけない。内装を変えたんだったら、それを3カ月で測定して、離患率が下がるのかどうか。挨拶の仕方を変えたなら、それを3カ月やってみる。1つずつ確認していかなきゃいけないんです。
斉藤 すぐに結果を出したい先生は、ついつい色々試したくなりますからね
田村 その気持ちはわかります。日々のお金の問題も出てきますから、早く結果を出したいということはわかるんですが、経営って今日、明日で終わるものじゃないんですね。1年、2年の話でもないわけです。
経営者の方なのであれば、このあと30年、40年と経営をしていかないといけないわけなので、何をしたらどういう結果になるのかということを、しっかり検証していかなきゃいけないんですね。これが、すごく大事。
斉藤 PDCAのC(チェック)ですよね。
田村 行動することは素晴らしいことなんですよ。
プランだけで終わっちゃう人が多いですから。どうかな、どうかなって考えているだけで終わってしまう人も多いので、そういう意味で言うと、行動できたこと自体は素晴らしいんです。
斉藤 はい。
田村 ですが、多くの先生が、やってみましたと、やってみたけれどうまくいきませんでした、で終わっちゃうんですね。
うまくいきませんでしたで終わっちゃ、絶対に駄目なんです。
多くのうまくいかない先生って、そういう人が多いです。セミナーでノウハウを聞きました、やってみたけれどうまくいかなかったですよっていう人が多いんですけれど、そうじゃなくて、そこから、なぜうまくいかなかったのかとか、そこから、何を改善すればうまくいくのかということを検証しなきゃいけないんですね。
斉藤 ただやるだけじゃ駄目だと。
田村 考えること、これも素晴らしいこと。
仮説を考える、まず問題を『認識』しているというのが素晴らしいことなわけなんですね。問題を認識するための数字をとっているわけですから。数字をとったことによって、問題が認識できました。
斉藤 素晴らしい、第一歩ですね。
田村 それに対して、改善策を立案できる、これも素晴らしいことです。
それに対して実際に行動しました、行動できること、それも素晴らしことなんですけれど、『チェック』が大体抜けるんですね。
問題の確認をすること、仮説を立てること、行動すること、それに対して、うまくいったのかいかないのかチェックをすること。このチェックの仕方も、必ず数字にひも付けることですよね。
だから、行動に対して、何の数字を改善するために行動するのかということをしっかりやっておかなきゃいけない。じゃないと、それがうまくいったのか、いかなかったのかということ自体がわからないわけですね。
斉藤 なるほど。
経営に使う数字ってそれほど多くないわけですよ。
治療院の経営ということに関して言えば、非常にシンプルな経営スタイルですから、それほど多くの数字はありません。何度も言いますけれども、売上を上げるためには3つしかないわけですから、『カルテ枚数を増やすのか』、『単価を上げるのか』、『来院頻度を上げていくのか』、この3つしかないわけですね。
じゃあ、3つのどれを上げるんだということを、まず決めておかなければいけないですね。
斉藤 そこを決めてから、PDCAですね。
田村 だから、この数字を上げるために、この行動をしますよ、今の課題はこれだと、それに対してこれをやるぞということですね。それに対して、実際に数字がどう変化したのかということをチェックするわけです。
うまくいったらうまくいったで、なぜうまくいったかの検証ですね。仮説があったわけですから、仮説に対してうまくいったというのは、仮説通りだったのか、仮説とはちょっと違ったけれどこういうところがうまくいったのか、という検証をしなきゃいけない。うまくいかなかった場合は、なぜうまくいかなかったのかということを検証しておかないといけない。
斉藤 大事ですね。
田村 それは、記録に残しておくということなんですよ。
人間の記憶って曖昧ですから、一度失敗した事をもう1回やる可能性があるんですね。
斉藤 確かに、ありますね。でも、大体うまくいっていないときって、また同じことをパターン化して繰り返している。
田村 同じパターン、ちょっと角度が変わっているんだけれど、実はやっていることは同じだったとか。PCDAのD(行動)ですね。
行動としては、ちょっと違う行動をしているんだけれど、理論が同じ。同じ理論でやっているので、同じ理論で失敗するんですね。
斉藤 なるほど
田村 これは、やっぱり注意しないといけない。理屈が同じことだったりすると駄目なので、なぜ失敗したのかと検証していけば、たとえ違う行動をとっていても同じ理屈になるから、これは同じ失敗するなということがわかったりするわけですね。
斉藤 そこは、やっぱり考えていかなきゃいけないですね。
田村 そのなぜ失敗したのか、それに対して改善をかけるということですね。
Act、改善をするということですね。これを繰り返していくしかないわけですね。
これが、PDCAサイクルと言われるわけですよね。繰り返さなきゃいけないわけですよね、これ。終わっちゃ駄目なんです。ずっと続いていくんです、PDCAっていうのはね。必ず止めないということですね。
後編に続く...