75ターン目 後半 「患者さんのかかりつけ治療院になる方法」
2016年12月21日(水)/
コンサル道中記
本日は75ターン目 後半『患者さんのかかりつけの治療院になる方法』というテーマでお伝え致します。
「2~3回の通院で患者さんが来なくなってしまう原因はコレでした。」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
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- 田村
実際に施術効果があったかっていうことよりも、
施術の体感、施術の効果があったというふうに患者さんが感じてくれるかどうか。
患者さんの主観が非常に大事なわけですね。
ですから、施術前の状態で患者さんの体が今どういう状態にあるのかということをしっかりと説明と検査で見せることによって、その状況を患者さんに理解してもらうこと、覚えておいてもらうことっていうのは非常に重要になります。
そうじゃないと、しっかりせっかく施術結果を出したとしても、その結果が理解できない。
ちゃんと結果が出ているにも関わらず、患者さんから「いや、あんまり変わってないような気がします。まだ痛い気がします」というようなことを言われてしまいます。
ですから、最初の段階で患者さんが抱えている症状がどれなのか、どういう状況なのか。
例えば、腰が痛いですって言われても、漠然と『腰が痛い』ということではなくて…
・腰のどの部分が痛いのか
・どういう動きをすると痛いのか
・どういう姿勢をとったときにどこが痛いのか
指1本で指せるくらいピンポイントに痛む部分を明確にしておいて、
その結果施術が終わりましたというときに
「ここね、このポイント、ここが痛かったですよね。今この動きをしたときに今どうですか?」「ああ、痛くないです」
施術前に痛かったところが改善しているということが理解できるわけですね。
こういう状態にしてこないと、なかなか患者さんが痛みの改善に対して、理解していただけないことになります。
これをせずに、漠然と腰が痛い、面で腰が痛いっていう形をとっていると、
点の部分では痛みがとれたんですけど、面の部分で痛みがとれてないのでまだ痛みが残っているっていう評価になっちゃいますね。
改善してるはずなのに、改善していないっていう評価にされてしまうことがあるのです。
そうすると、「まだここが痛い、そこが痛い」って言われてしまって治療時間が長引いてしまったりとか、最悪の場合は「あそこ行っても施術効果出ないよ」っていうようなことを言われてしまいます。
そうすると、施術結果が出ないということに関して言えば、
リピートってことは起こりにくいわけですね。
来たときよりも症状が良くなってるということであれば、
先ほど言った治療計画に基づいて治療を続けていけば改善していくかもしれない
っていう期待が患者さんとしては持てるわけです。
そうすれば、次回の予約もとってみて、
この先生の言うこと信じてみようということになるわけなんですね。
でも、この施術結果ってものがしっかり見せれていないと、
「この先生口ばっかりで全然症状改善してないぞ」
ということになってしまうので、次回のリピートにつながりにくいということになります。
それだけではなくて、今言った治療計画ですね。
これは『治療のゴールをどこに設定するのか』っていうことですが
これが非常に大事になってくるわけです。
腰が痛いんですっていう訴えに対して、
「じゃあ腰の痛みをとりましょう」っていう目標を立ててしまったら、
施術3回、4回くらいのところで症状が大体軽くなってくるわけですね。
施術の結果が出てきて症状がとれてくる。
そうすると目標は達成してしまった形になるので、
患者さんは3回ぐらいで来なくなってしまう。
もちろん、今ある患者さんの顕在的な症状、
今腰が痛いですっていう症状をとることを目標にしてる治療院さんであれば、
それでもオッケーだと思います。
ですけども、継続的に治療をして、しっかりと根本原因、
要は再発しない体をつくっていこうっていうことが目標の治療院さんなのであれば、
初診の段階でそのゴールの提示ってことはしておくべきです。
うちは、とりあえず3回から5回くらいで腰の痛みは軽減しますと。
今ある症状は軽減しますけども、うちはそれだけじゃなくて根本原因である体の歪みであったりとか、体のつけ方、体の癖っていうもの。
例えば、筋力が弱くなってる部分のトレーニングや強化というところまでしっかりと対応させてもらいますよっていうことを初診の段階で言っておかなきゃいけないということも覚えておいてください。
多くの先生が、
「最初患者さんは腰が痛くて来てるから、いきなり“体幹トレーニングをやりながら、痛みが復活しないような体をつくりましょう”ってことを言っても、まず痛いのをとってあげないと患者さん納得しないでしょ」
と言います。
たしかにこの考え方も理解できるんです。
なんですけども、何回か通っていただいて症状がとれてきたところで、
「いや実はこの症状、体の歪みからきていて、筋力低下が原因でこういう症状起こってるんです。だから痛みはとれたけど、今後も継続的にトレーニングしていきましょう」
って言うと、患者さんからすると“後出し感”があるので、通院を引っ張ろうとしているように見える可能性があるんですね。
先生自身は善意で、再発しないようにしてあげたいっていう思いで、そういうお話をしているかもしれません。
でも、最初の段階でその話をしていないがために、
「もう症状良くなってるのに、お金貰いたいから引っ張ろうとしてるんじゃないか。」
という印象になって、患者さんが継続的に通院をしてくれなかったりするんです。
はたまた帰った後、
「あそこの治療院、早く良くしてはくれるんだけど、良くなった後なんか引っ張ろうとするんだよね。なんか無理やり続けさせようとするんだよね」
と悪い噂が立ってしまう可能性だってあります。
これは、お互いにとって不幸なことだと思うので、最初にちょっと時間をかけましょう。
時間をかけてお話した上でリピートされなかったら辛いっていうのはあるかもしれません。
ですが、継続的にコチラの目的と患者さんの目的を擦り合わせておいて、お互いの目的が果たせる状態をつくろうと思ったら、初診時にしっかり時間をかけてお話をしていく、検査をしていく、施術結果を見せていく、施術結果を見せた後にもう一度治療結果の治療計画についてお話をするという時間をとっていただきたいと思います。
接骨院とか患者さんがたくさん来るところでは、どうしても患者さんをこなすっていう考え方が出てしまうと思うんです。
今来てる患者さんをどんどん回さなきゃいけない。
だから、そんなに一人ひとりの患者さんとじっくり話してる時間ないよっていう先生いらっしゃるかもしれませんね。
でも、“初診時”っていうのは非常に大事なので、1回目だけはしっかりと時間をとって患者さんとお話しをして、検査をして、治療計画についてお互いに擦り合せるっていうことをやっていただきたいと思います。
そうすることによって、ちゃんとお互いに、こちらが提供したい治療の内容をしっかり最後まで提供することもできるようになるし、それによって患者さんも健康になることができるっていう、お互いにとっていい結果になってくると思います。
初診時だけで結構です。
2回目以降は、本当にそんなに必要最低限の会話だけでもいいと思います。
なんですけども、1回目お互いの距離が一番遠いときだからこそ、しっかり時間をかけて距離を詰めるっていう作業をしていただいて、しっかりと通院計画出してあげて、その通りに通信していただくってことをやっていただきたいと思います。