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たむら電鉄 コンサル道中記

66ターン目「田村剛志が語る!"あの事件"の真相とは?」

2016年07月21日(木)/ コンサル道中記

本日は66ターン目『"あの事件"の真相』というテーマでお伝え致します。 「なぜ数々の有名治療院が謝罪を余儀なくされたのか?」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
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斎藤

こんにちは。株式会社クドケンの斉藤です。田村剛志の「たむら電鉄」、
今回は66ターン目をお届けいたします。それでは田村車掌、よろしくお願いいたします。

田村

はい。それでは本日も出発進行。

斎藤

はい。ということで、今日はぜひトピックスというか。

田村

はい、トピックスですか。

斎藤

最近あった出来事で田村さんにぜひお聞きしたいことがあります。
ニュースで消費者庁から、小顔っていう表現について行政処分が出た件についてですが…

田村

はい。そうですね。最近よく聞いています。

斎藤

はい。ニュースになってますよね。

田村

今回の行政処分についてですが、
小顔っていうことに対してよりかは、消費者庁が言っていることは2点でして。

斎藤

どういった2点でしょうか。

田村

頭蓋骨が動くっていうことに対しての根拠が乏しいということが1点。

斎藤

証拠がはっきりしていない点、ですね。

田村

消費者庁側が確認した、ドクター側の意見からすると、頭蓋骨は動くもんじゃないと。
だから押しても触っても動くもんじゃないから、それが事実に反するということが1点です。
それからこれは以前にも骨格矯正、随分前に是正勧告を受けたこともあったんですけども、
2点目は「1回施術したことによって顔が小さくなったものは戻りませんよ」ということに対してです。
これも根拠がないということでの指摘です。

斎藤

是正勧告があっての再度指摘だったんですね。

田村

はい。骨が動くっていうことに対してと、顔が小さくなったものが戻らないという、
この2点について根拠がありませんよっていうことが行政処分の決め手だったんですね。
根拠がないから、それは問題だから修正しなさいということだったんです。
そもそも、行政処分っていうものがどういう処分内容なのかについてですが。

斎藤

はい、どんな罰だったんですかね。

田村

今回9業者が行政処分を受けたわけなんですけど、
9業者中数社、私が知ってるところだったので、実際どういう形だったんですか?と聞いてきました。

斎藤

どういった内容だったんですか?

田村

内容は2点ありまして。
1つは、自社のホームページに謝罪文を掲載しなさいと。
これは1カ月間掲載しなさいという指導でした。

斎藤

1カ月間常に掲載し続けるという処罰ですね。

田村

それから、2つ目は新聞での広告に対してです。
2社以上の新聞社に謝罪広告を掲載しなさいという指導でした。
この2点ですね。この2点が行政処分という形になっています。

斎藤

営業ができなくなる内容ではないんですね。

田村

はい。行政処分といっても、営業停止になるとかいうことではなく、
普通に営業自体は続けているそうです。

斎藤

そうですか。

田村

営業処分が下ったわけではないですね。
もちろん、ホームページに載っている「骨が動く」とか、「施術による小顔が戻りませんよ」とかいうことに関しては、
削除したうえで謝罪広告を載せなさいっていうことですね。これが行政処分の内容でした。

斎藤

なるほど、問題があった内容は指導のもと、修正しないと指摘の意味がないですからね。

田村

だから行政処分っていうと、捕まっちゃうのかなっていうイメージあるかもしれないんですけど。

斎藤

そうですね、営業停止のうえ逮捕というイメージがありそうです。

田村

実際は、営業はできるという形だったということですね。
今回のことは突然、行政処分が下ったのかっていうとそうでもなくて、
だいたい皆さんおっしゃられているのは去年の8月の段階で通達はあったようですね。

斎藤

8月って…
事前にわかっていたんですね。
通達があった方は、それから対処をしなかったんですか?

田村

ホームページの内容を一応修正された方もいらっしゃったんですけど、
全員が全員修正できたわけではなく、結局、行政処分になったというような形ですね。
だからちょっと厳しめの判断だったのかなというところですね。

斎藤

なるほど。今は小顔になる施術を、実際やってる先生たちいらっしゃると思うんですけど、
同じようにもしかしたら指導が入るかもしれないということですね。

田村

はい。そうですね。だから小顔矯正自体が問題なのではなくて、
「骨が動く」ということであったりとか、「元に戻りませんよ」という表示が問題だったということなんですね。
だから今回行政処分が下った業者さんも、今現在営業を続けていて、小顔矯正そのものは続けています。

斎藤

表示の内容が問題だったんですね。

田村

小顔矯正自体の施術が駄目だということではないんですね。

斎藤

なるほど。何か他に気を付けておいた方がいいことや、
もし今のうちから、行政処分に対策できることがあれば最後に少し教えてください。

田村

そうですね。小顔に限らず当てはまることなんですけど、
根拠をどこに求めるのかっていう点ですね。
根拠をどう表示するのかとか、「うちの施術がこういう効果があります」っていうことに対して、
しっかりと正しく表示する(=景表法)ことが重要ですね。
「何を根拠にそれを言ってるんだ」ということが問題になることが多いですから、
患者さんがちゃんとわかるように明示する必要がありますね。
だから、非常に難しいところではあるとは思います。

斎藤

そうですね、患者さんに誤解を与えないように表示しないといけないですね。

田村

施術者側からすると、頭蓋骨が動くのか動かないのかということに関して、
頭蓋骨は動いてないと説明がつかないような現象って、やっぱりあると皆さんおっしゃります。
しかし、ドクター側の見解としては動かないものだと主張しているんですね。

実はこれ今では、骨盤に関して、仙腸関節、仙骨と寛骨の間の骨は、関節と言われてます。
関節だから動くっていうのは世間的には一般的な解釈になってきてるんですけど、
私が修行し始めたころっていうのは仙腸関節は不動関節だと言われてました。
だから、動かないものだと認識されていましたからね。

斎藤

動かないものだと。

田村

ただ、今では覆って、仙腸関節は動くものだという形になってきてますので、
他の部分も今後変わることもあり得るのかなというふうには思ってますけどね。
これは見方によって、どの立場から物を見るかによって違ってきますけれども。
今回行政処分が行われたのは、国がドクター側の主張を採用したということですね。

斎藤

認識は経時的に変わってくるんですね。

田村

ただ、そもそも論の問題としてですが、
消費者庁がなぜ動いたかっていうと、消費者からのクレームがあったということが大前提なんですよね。
消費者から「小顔矯正行ったけど効果がなかった」とか、「戻らないって言われたけど戻った」とか、「すごく痛いことをされた」とか、「1部の施術によって顔に傷が残った」とか、「痛みが残った」とかいうようなことがあったことが、そもそもの発端だったっていうことなんですね。

斎藤

そうですね。消費者の声が無ければ、行政処分はなかったでしょうね。

田村

ただ、ちょっと誤解ないようにお伝えしておくと、
必ずしも、今回の行政処分を受けた9業者が行った施術によって、
そういうクレームが起こったということではないんですね。直接的ではなく間接的な影響ですね。
別の業者さんが施術したものに対してクレームが多い。
だから、小顔矯正ってものがどうも問題であるというふうに消費者庁が捉えたと思います。

斎藤

なるほど。

田村

その中で、それは事実かどうかは分からないですけど、おそらく目立っているところに着目されたんですね。
見たところ非常に目立っているところが多かったですから、目立ってるところを中心に、ホームページなんかの調査をしたところ、問題になる文言が載っていたということですね。
その結果行政処分が出たんだと私は判断しています。

斎藤

なるほど。今日はそのトピックスが大事ですね。

田村

そうですね。はい。まず大前提としては、危険な施術を行ってはいけないということだと思います。
施術に関して、効果をうたうのであれば証拠をしっかり明記してやっていくということが、必要になるかなと考えています。



斎藤

はい。ということで、本日は小顔効果の表示についてお話を伺ってまいりました。

田村

そうですね。

斎藤

それでは田村車掌、本日もありがとうございました。

田村

ありがとうございました。
 

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