64ターン目 後編 「"この投資"に失敗すれば数百万円の損失です」
2016年06月22日(水)/
コンサル道中記
本日は64ターン目 後編『"この投資"に失敗すれば数百万円の損失です』というテーマでお伝え致します。
「なぜ、意識の高い社長ほど部下から嫌われてしまうのか?」などなど、役立つ+面白いをテーマにお届けします。音声でもお聞きいただけますし、ブログ形式で書き起こしもついています。では早速「サイを振れー!出発進行~!!」
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- 田村
スタッフさんが多くなってきたときに結構治療院の経営者さんによく聞かれることなんですけど。
時間の使い方っていうのがすごくあって。時間の投資ですね。
前回も、時間も財産ですよっていう話をしたと思うんですけどね。
- 斎藤
はい、時間は財産。
- 田村
自分自身も経験したことですけども、まだ1店舗の時って、
それこそさっき言ったごはんを食べに行ったりとかっていうのが結構できるんです。
でも店舗数が多くなってくると、数も多くなってくるし、仕事の量も増えてくるので、
スタッフさん一人一人と付き合う時間っていうのが取れなくなってきます。
- 斎藤
はい。そうですね。
- 田村
投資っていう概念でいったときに、直接的にスタッフとごはんを食べに行ったから売上が上がるかという、
収益にはね返ってくるかっていうと、ちょっと目に見えにくいところってある。
ちょっと長期的に見たりとかしないと、判別がつかないような部分になってくるんですね。
で、こうなったときに多くの治療院経営者さんは、
スタッフさんとの時間を使うことがもったいないから、例えば院外の人。
あるいはより自分よりも業績を残してる同業種の社長さんとお会いされたりとか、
異業種の社長さんとお会いすることに時間を使われたりとかってする経営者さん多いんです。
自己向上のために使いたいっていうことは分かるんです。
より自分が成長したいので、自分よりももっとできる人、もっと成功してる人と会いに行くっていうことは、
非常に重要なことだとは思うんですが、これをやったときに何が起こるかっていうと、
従業員さんの感情が悪化するんですね。
今まではああやって付き合ってきてくれたのに、
最近の社長はより儲かっている社長さんたちと付き合うようになったと。
そのときにスタッフさんの感情はどうなるかっていうと
「最近の社長はお金のことばっかりだ」ってなってくるわけですね。
- 斎藤
そうなりますね。
- 田村
はい。社長さんのお腹の中では、
より会社を大きくしてもっと従業員の雇用待遇をよくしてあげたいっていう思いが実はあるんですけど。
- 斎藤
思いやりが空回りしてしまうんですね。
- 田村
従業員に伝わってしまうのは、思いやりの部分でないんですよ。
自分たちとの時間をカットして、その時間をよりお金のにおいのする時間に使ってるっていう部分だけなんです。
社長はお金に走ったなっていうふうに見られがちなんですよね。この話もよくあることですね。
だからちょっとした経費をケチることとか、
ちょっと費用対効果が見えにくい時間であったりとかっていうことの使い方。
ここをちょっと間違えるだけで、会社って傾きますから。
- 斎藤
デリケートな問題なんですね。
- 田村
スタッフさんとの時間を使うことっていうことに対して、
費用対効果が見えにくいっていう話はしたと思うんですけど。
結果、従業員さんがやめてしまったら損失が強烈に大きいわけですね。
- 斎藤
そうですね。また求人、採用のコストかかりますからね。
- 田村
はい。そこから研修もかけてっていう感じなので。
スタッフ1人を失うということは何百万円、下手すると1000万円以上の損失になるわけですよね。
- 斎藤
確かに。
- 田村
スタッフ1人が100万円以上の売上を上げる店舗だとしたら、
スタッフが急にやめてしまったっていうことになったら、売上でいったら100万円の損失。
新たにじゃあそこから0から人を採用します。運よく1カ月で見つかったとします。
そこからまた研修かけなきゃいけないです。そしたら2カ月は失われるわけですよね。
たぶんそれだけでも200万の売上を失うわけですよね。
- 斎藤
大損ですね。
- 田村
非常に損失が大きいですね。だからここは売上をより増やすっていうことよりも、
売上を失わないための投資の時間ってことですよね。
損失を守るための、安全のための時間として使ってかなきゃいけない部分。
どうしても業績が好調になってくると、もっともっと伸ばそうっていうふうになるんですけど、
やっぱりリスク管理ってことも非常に重要になってきますので。
治療院の商品は人なんだっていうことを忘れないでいただきたいなって思うんですね。
- 斎藤
人ですもんね。
- 田村
業績がよくなって多店舗経営になってくると、
どうしても数字上の、帳簿上の数字のものを見つめてしまうことってあるんですね。
だからその裏に隠れてる感情ってものを見落としがちになってしまうんですけど、
実は治療院経営の中で一番大事なのはスタッフさんの感情、
そして患者さんの感情っていうものが非常に重要になってくるので、
治療そのものが変わんなかったとしても、スタッフさんがなんかつまんなそうだなとか、
なんかしんどそうだなってなると、患者さん側の感情に伝染するんですよね。
- 斎藤
分かりますよね、患者さんも。
- 田村
「なんかここのスタッフさんしんどそうだな、疲れてそうだな」ってなってくると、
なんとなく足が遠のいてしまうわけですよね。
下手すれば従業員が患者さんに会社の愚痴を言っちゃったりするわけですね。
- 斎藤
それはまずいですね。
- 田村
もうこれ、最悪ですよ。
- 斎藤
最悪ですね(笑)。
- 田村
こういう状況になったら会社は、院はどんどん衰退していってしまうので。
この感情のマネジメント、感情に対して投資をかけるっていうことですね。
重要視して考えていただきたいなと思います。
- 斎藤
はい。ということで、本日もお話をお伺いしてまいりました。田村車掌、ありがとうございました。
- 田村
はい。本日もご乗車ありがとうございました。