たむ鉄TOP > コンサル道中記 > 52ターン目 後編 「午後の売上を6倍にした"魔法の言葉"とは?」

たむら電鉄 コンサル道中記

52ターン目 後編 「午後の売上を6倍にした"魔法の言葉"とは?」

2015年10月29日(木)/ コンサル道中記

通常速度

たむ鉄インタビューを音声でお聞きになりたい先生はこちらをクリック!(通常倍速)
(こちらからダウンロードしたものを携帯プレーヤーなどで移動中に聴くこともできます)

1.5倍速

たむ鉄インタビューを音声でお聞きになりたい先生はこちらをクリック!(1.5倍速)
(こちらからダウンロードしたものを携帯プレーヤーなどで移動中に聴くこともできます)

田村

目的を間違えないように。
私は目的はこうだよっていつも言ってると思います。

いつもいつも言ってると思うんですけど、
実際やってみたら、きちんと伝わっていないっていうことですよね。


斎藤

確かに、そうですね。

やっぱり失敗ってとらえてチャレンジしなくなっちゃうことが
普通の先生とかに多いと思うんですけど。


田村

そうですね。
だからあの日も、限られた時間の中であの状況を
ひっくり返さなきゃいけないっていうミッションが僕には課されたわけですよね。

やっぱり大きく指導が入ってしまった部分がありますよね。


斎藤

そうですよね。
結構モチベーションも下がってて、どうしたらいいか分かんない空気がすごくあった中で、
田村さんがいろいろ修正していただいたので。

そこも大きかったですよね。


田村

あそこで、ただ頭ごなしに「なんでできてないんだ」っていうのを言ったところで
しょうがないっていうのもあるんですよね。本人たちは習ったとおりにやってるつもりなんですよ。


田村

だから彼らの行動に対して否定をしても、何も解決はしないんですよね。
だけど本人たちの意識を変えるために、今のこの状態は失敗なんだよと。
うまくいってないんだよっていうことを強く伝えたわけですよね。

数字は出てないんだけども、スタッフに「どう?体験会は」っていう話を聞いてみたら
「すごい体験者の方に満足してもらえました」っていう答えが返ってきてたんですよね。

これはちょっと認識が違うぞって思ったんですよね。

だから、実績としては出てない。
たぶんそれは、たぶん分かってたはずなんですよ。

実際問題プリペイドカードが売れてないっていうことはやっぱり分かってたはずだけど、
リーダーは沈んでるけど、施術を担当してる子たちはニコニコしてるわけですよね。

これはちょっとまずいぞと。


斎藤

ね。手応えをつかんでる感覚が違うんですね。


田村

そうですね。
やってる子たちはすごく満足気にやってたところがあるので。

1カ月半研修やってきて、
やってきたものを提供できているっていうところに対する喜びっていうのがあったんで。

そんな満足感っていうのがあったんだと思うんですけど、
それはチームとして目指してるところとは違うんだよっていうことは伝えなきゃいけなかった。

怒ってもしょうがない話だけど、
しっかり伝えて認識し直してもらわなくてはいけないっていうことですよね。

だからあれは彼らの責任にしても意味がなかったんですよね


斎藤

そうですよね。一人一人責めたわけじゃないんですもんね。


田村

なんで利益が取れないんだっていう話をしても、それはそれでしょうがないので。

そこの部分が非常に大きかったんじゃないかなとは思いますね。
やっぱり修正かけるときって非常に難しいところはあるんですけどね。

だから私が常々気を付けてるのは、1回承認するっていうことですね。


斎藤

否定から入んないんですね。


田村

そうですね。
あの日も、まず最初に「たった1カ月半の研修でこの日を迎えて施術をして、
患者さんに満足いただいてるっていうことはいいこと。褒めてあげたいよ」っていう前置きをしてから
スタートしたんですよね。

そこから「ただ、この体験会の目的は患者さんを満足してもらうことではなくて、
ちゃんとリピート取ること、プリペイドカードを売ることだよね」っていう目的の確認をしたうえで、
「じゃあその目的に対して、今の状況はどうなんだろう」っていうことを認識をしてもらう。


田村

で、私はちょっと「負け」って言葉を使いましたよね。

「これはもう、勝ち負けで言ったらこの現状は今負けの状態だよ」って言ったときに
みんなの顔色が変わったんですよね。

そこで認識をちゃんとできてくれたのかな。
やっぱり負け戦はしたくないっていうのはみんなあるはずなので、

そこから意識が変わったことによって午後に大きく変化が出たっていうのはあったと思うんですね。


斎藤

最終的に、そうですね。初日と最後の3日目、売上3倍近くやっぱり変わりましたからね。

ここまで変わるもんなんですね、本当に。
まじまじと体感しました。


田村

だから、モチベーションということももちろんあるとは思うんですけど、
自分だけが動くわけじゃないですからね。

システムが正しくても、そのシステムの中で動くのはやっぱり人間で、
そこにはやっぱり感情があるんですよね。その感情の状態がいかにあるか。

感情っていうのがモチベーションなのかもしれないんですけど、
その状態がどうなっているかによって能力の発揮具合が全然違うんですね。

だから結果的に、今回は訓練自体はしっかりできてたってことなんですよ。
けど、目的に対するモチベーションができてなかったことが結果だったっていうことなので。

やっぱり人間は感情があるんだっていうことですね。
だから目的がうっすら伝わってはいたけども、
クロージングをかけることによって患者さんに嫌われたくないとか、
要は患者さんに好かれたいっていうことが目的になっていたわけですから。

そうするとプリペイドを販売しにくいっていうのは
患者さんに嫌われるかもしれないっていう怖さがあったわけですよね。

だけどミッションはそこではない。
そこの嫌われるっていうことに対しての怖さは乗り越えてもらわなきゃいけなかったことなんですよね。

乗り越えるべきトークの内容とかはちゃんとできている。練習ではできてたはず。スキルは持ってる。
だけど、そこに対して感情的なブロックが入ることによってできなくなる。
実際に本物の患者さんを見たら「この人、お金持ってなさそうだな」とか
「数字まずいんじゃないか」とか考えてブレーキがかかっちゃったんですよね。

だけど、ゴールはそこじゃないんだ。
患者さんに好かれることが目的じゃないんだってことですよね。

ミッションとしては回数券を売っていくこと。
患者さんを健康にするためにはしっかり通ってもらって、
ちゃんと根本的な治療をしないと駄目なんだよっていうところですよね。

ここの部分にプロとして意識がいくかどうかっていうことは非常に大きかったんですよね。
だから私はプロって言葉をすごく使うんです。「プロなんだから」とか、あの日も言いましたよね。

プロなんだから、患者さんに嫌われるどうとかじゃなくて、
患者さんをちゃんと健康に導くっていうことがあなたの仕事なんだ。

リピートをいただけてない、プリペイドカードを買ってもらえてないっていうことは、
患者さん自身の意識が「ちょっとお試しで来ました」っていう意識なわけなので、
きちんと施術を受けていけば健康になれるんだっていうふうに意識を変えてもらわなきゃ
いけなかったんですよね。

そのためにあなたたちは施術をするんだと。

ただ単に施術を受けてもらうために施術をやってるわけじゃなくて、
患者さんの意識を健康になりたいっていうふうに変えるためにあなたたちは施術をしている。
しかし今の状況はそれを変えられてないからこれは負けなんだよっていうことを話したんですね。


斎藤

プロ失格って感じですよね。


田村

プロだったらしっかりと患者さんの意識を変えてみせなさいっていうことを言ったわけですね。


斎藤

もう本当にガラッと変わりましたからね、あの後。


田村

そうですね。そこがやっぱり一つの、アマチュアとプロの違い。

人に悪く思われたくないとかっていうよりも、
それ以上に患者さんを健康にしていくっていうことがプロとしてのミッションなので、
やっぱりそこを果たすためにはちゃんと言わなきゃいけないってことだね。
そこの意識のチェンジだったと思いますね。


斎藤

患者さんからしたらみんなプロですからね。


田村

そうですね。
だからそこに対して、やっぱりトークの内容を聞いてても患者さん主導になってたんですよね。
患者さんの御用聞きみたいな感じになってて。

で、結局施術時間がすごく伸びてたりとかしてたのがあったので、
それはやっぱり患者さんの話を聞きすぎていて、
聞き方もプロとしての聞き方っていうのはもちろんあるんですけど、アマチュアとしての聞き方になっている。

マッサージ屋さんみたいな感じになってしまっていたので、
そこも大きな問題だなっていうことで修正をかけたんですよね。

そうじゃなくて、主導権をこっちで持たなきゃいけないんだって。
プロとして患者さんを健康に導かなきゃいけないんだから、
患者さんの言いなりになってたら駄目なんだよっていうことですよね。そこの意識のチェンジですね。


斎藤

なるほど。すごい内容、濃くなっちゃいましたね。


田村

そうですね。


斎藤

ということで、今回はチームビルディングの真髄やプロ意識の問題をお伝えしてまいりました。

それでは田村車掌、本日もありがとうございました。


田村

はい。ご乗車ありがとうございました。
 

Copyright © Tamura Dentetsu, All rights reserved.