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たむら電鉄 コンサル道中記

45ターン目 前半 「注意!ベテランスタッフの"落とし穴"」

2015年06月25日(木)/ コンサル道中記

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斎藤

はい、こんにちは。クドケンの斉藤です。
「田村剛志の田村電鉄」、今回は45ターン目をお届けいたします。それでは田村車掌、よろしくお願いいたします。

田村

はい。では本日も出発進行。

斎藤

はい。ということで、今日はどんなテーマで話しますか?

田村

そうですね。
ここ最近、私、今プロジェクトTっていうのを準備中なんですけど、7月から始まるんですけどね。

プロジェクトTの第0回っていうことで、参加したいけど参加するかどうか悩んでるっていう方々と第0回でのセッションをしたんですけども。

無料コンサルをやったんですけど。
やっぱりスタッフの教育管理っていうことに関して悩んでらっしゃる方ってすごく多いなっていうのはあって。

その中で特に皆さんが苦戦してる部分っていうのが、教育は割とできてる。
教育はできてるんだけど、管理、マネジメントの部分ができてない方が多いなっていうことなんですよね。
自分自身もこれは、教育と管理って何が違うんだっていうのもあると思うんですけど。

参加された方自身も分からなかった部分ってあったんですね。
で、僕自身もすごい苦労した部分なんですけど。

具体的な事例でいうと、どういうことかっていうと、スタッフ雇用して何年か経ってるような先生方って、こういう経験したことがあると思うんですよ。

例えば新人さんを雇って教育掛けて、最初のころはリピート率もいいし、回数券なんかも、プリペイドカードとかもちゃんと売ってくれる。

すごく打率高く売ってくれるんだけど、ベテランになればなるほどリピート率と回数券、プリペイドとかの販売率が低下していくっていう現象を経験したことある人はいらっしゃると思うんですよね。

そもそも私も、それがなぜ起こるのかって分からなかったんですよ。

昔多店舗でやってるときにデータをずっと見てて、リピート率とかのデータを見てたら、ベテランスタッフよりも新人スタッフのほうが数字が良いっていう現象があったんですよ。

なんでだろうなって思ったんですよ。

斎藤

それ、一定期間の中でっていうこと?

田村

そうですね。1カ月とか半年とかっていうそういう期間で。

1カ月スパンと半年期間、1年スパンっていうことでデータを出してましたので。

斎藤

半年間。はい。

田村

その中で、やっぱり5年目とかの長く居るスタッフさんは、取れて当然じゃないですか。

斎藤

ベテランさん。はい。

田村

データを取ってないと、取れてるはずって思い込むんですよ。
長く居るんで、勝手に固定の患者さんが付いてるんで、もう。

忙しく働いてるし、で、普段の会話の中でも仕事のことしっかり理解してくれてるし、ちゃんとできてるっていうふうに主観的には判断をしちゃってたんですけど、数字を出してみると実はすごく成績が悪かったっていう事実があるんですね。

これ、やっぱりいろんなところに聞いてもやっぱりあるんですよ。
で、最初の1、2年は結構平気。

開業してスタッフ雇って、最初に雇って教育自分でやってっていう1年2年ぐらいのときはそんなに問題出てこないんですけど、3年目4年目ぐらいになってくると、この問題が出てくるんですね。

斎藤

急に出てくるんですね。

田村

急に出てくる。統一して出てきますね。3
年目4年目ぐらいになって、要は後輩スタッフさんたちが何人かできてきたぐらいのころ。

3世代目4世代目ぐらいまで入ってくると、1世代目とか2世代目ぐらいの人たちの数字が妙に下がってくるっていう現象があるんですよ。
これ、何が起こってるかっていうと、ベテランになって慣れてくるから。

やっぱり慣れっていうのが一番怖んですよ。
マネジメントする中で一番しっかりやらなきゃいけないのは、この慣れの管理なんですよ。

斎藤

慣れの管理。

田村

慣れを放置しないっていうことなんですね。慣れってなんとなくいいことのような感じもするとは、仕事に慣れてくるっていうのはいいことのような感じもするんですけど。

慣れてくると何が起こるかっていうと、手を抜くんですよ。
これも、でも意識的じゃないですよ。意識的じゃなくて無意識に手を抜くっていう現象が起こるんですね。

斎藤

はい。そうなんですね。
自分の実力以上を出さないっていうか、セーブしちゃうんですか?

田村

いや、そういうことではなくて。
新人のころっていうのは教育のシステムができあがってるところ。

そもそも教育のシステムがないところもあるかもしれないんですけど、多くのところはある程度教育のシステムっていうのができあがってて、新患さんに対して「じゃあこういう話をするんだよ」とか「こういうふうに検査をするんだよ」とか「この説明をしなきゃいけないよ」っていうこと、ひと通りのことってもう決まったものがあって、それを教育されるわけですね。

で、新人のうちっていうのはそれ以外の知識ってものがないので、そのとおりにやるわけですね。

斎藤

確かに。忠実にやりますね。

田村

そう、忠実にやる。だから数字が上がってくる。

その点、なぜそういう教育になってるかっていうと、院長先生とかオーナーさんとかがよそで勉強してきたりとか、もしくは自分の経験の中でこれがうまくいくというかたちなのでノウハウとして与えてるわけですよね。

で、そのノウハウになってる段階では、いろんなブラッシュアップがあるわけですよ。

トライアンドエラーを繰り返してきて

「こういうふうにしゃべってみたらどうなんだ」
「こうしてしゃべったらどうなんだろう」

と繰り返し繰り返しやって、いっぱい失敗しながらブラッシュアップして磨きかけてきたんだから、当然精度の高いものなわけですよね。

何年も掛けて作ってるもんだから。

だからそれをやることによって、経験のない新人スタッフでも同じようないい成績が出せるっていう素晴らしいものなわけですよ。

ただし、これが3年ぐらい、3年4年経ってくると何が起こるかっていうと
数字も取れる、リピートも取れてる、お客さんも付いてきたっていうと、アレンジを始めるわけですね。

斎藤

オリジナルに走っちゃうんですね。

田村

オリジナルに走る。
もしくは問診の時間で20分話さなきゃいけない内容があるとすると、これもうちょっと短くできるんじゃないかとか。

いいことでもあるかもしれないです、トライをするっていうことはね。

いいことかもしれないんですけど、結果プラスに働けばいいんですけど、

多くの場合マイナスに働きますね、これね。

斎藤

その先生オリジナルにしちゃうと、確かにみんな同じことやって、1人だけ違うことしてるっていうことですよね。

田村

そうそうそう。
で、新人さんたちはそれしか方法を知らないからちゃんと数字を上げてくるんだけど、ベテランスタッフはほかの方法を覚えたりとか。

斎藤

そういうことですね。そうですよね。日々勉強してますからね。

田村

そう。個人的にセミナーに行ってきたりとかして、ほかの方法を学んでくる。
これ、すごく大事なことなんですけど、トークとか問診の流れとか、問診、施術の流れとかっていうのは一貫してないと駄目です、これ。

だけどセミナーで学んでくるといいとこ取りをしようとするね。
そうすると流れに乗ってないことをするわけですね。

斎藤

遮っちゃうぐらい。

田村

遮っちゃう。
流れを止めちゃうことによって、患者さんの心理状態。要はそういう流れ、施術の流れとかそういうものっていうのは、結局最終的にどうするかっていうと、患者さんの心理を変えるためにやるわけですよね。

そのために構成が作られてるわけですよ。話す順番とかね。セ
ミナーとかあって、問診セミナーとかね。

いろんな先生がやってるじゃないですか。
で、そういうところ行って、結果が出なかったって先生の話をよくよく聞くと、やっぱりアレンジしてるんですよ。

順番を変えてあったりとか、「ここはこういうふうに話してください」っていうことを「これ言わなくていいんじゃないか」と思ってはしょっちゃってたりとかっていうことをしてるんですね。

それと同じことをスタッフさんがやるんですよ。
と、要は必要なピースが入ってないから穴だらけのパズルになるわけですよね。

そうすると、完成度が低くなりますよね。
結果、数字が取れないっていうことになってくるんですね。

ただこれが、さっきも言ったとおり、データを取っとかないと気が付かないんですね。

斎藤

ってことですね。つながるんですね。

田村

で、ある程度回ってる治療院だったりすると、要はその先生が、ベテランの先生が取りこぼしてても、ほかの先生がリピートを取るし、新患もある程度回ってきてるわけだから、患者さん居るから仕事はある状態なんで、仕事はしてる。

で、慣れてるから、余裕はあるから、うまくいっているようには見える。
だけど、数字を取ってみると実はうまくいってないっていうことがあるんですね。

斎藤

確かに。経営者側も信頼してますもんね。なるほど。

田村

そうそう。主観的には安心してる。

斎藤

そうですよね。

後半へ続く
 



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