44ターン目 前半 「空間で価値を生み出す方法」
2015年06月11日(木)/
コンサル道中記
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斎藤
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はい、こんにちは。それでは今回も「たむ鉄」をお届けいたします。
それでは田村車掌、よろしくお願いいたします。
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田村
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はい。それでは本日も出発進行。
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斎藤
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はい。ということで、今日は久々、田村車掌にご回答いただきたいと思います。
それではご質問です。
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斎藤
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いつも参考にさせていただいています。
稼働率などの出し方について質問させてください。
診れる人数の上限を決めてからの計算になると思うのですが、店舗によって人通りなども違うと思うので、一概にこの店舗の広さだからベッド台数が○○である、といってもなかなか難しいと思うのです、と。
そのあたりはマックス人数を決める目安であったり、稼働率の計算方法などをぜひ教えていただきたいです。
よろしくお願いいたします、というご質問ですね。
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田村
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まず、じゃあ広さに対して何台ベッドが置けるかってことがまず一つっていうことですね。
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田村
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はい。そもそも箱の形にもよるので、店舗の形にもよりますから。
待合室をどのくらい取るとかっていう問題もあるので、接骨院、柔整の場合だと3.3平米の待合室と6.6平米の施術室っていう、専用の待合室と専用の施術室っていうルールが最低限あるんですけど。
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田村
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整体院の場合は待合室とかが必要ないので、待合室を置くのか置かないのかっていう問題もありますよね。
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田村
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と、あとやっぱり無駄な空間を作るのか作らないのかっていうことも大きくあります。
単価の高い店舗を作ろうと思ったら、無駄な空間は多いほうがいいですね。
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斎藤
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無駄な空間っていうのはあってもなくてもいいっていう感じなんですか?
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田村
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そう。要するに、だから待合室が別に1人か2人しか座らないのにほんとに5人分座れるような空間があるとか。
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田村
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あとはベッドサイドですよね。
最低限で考えたら、ベッドの横って、私は50センチぐらい最低取ることが多いんですけど、ベッドの横に50センチ、両サイド50センチ、頭と足のほうに50センチとかっていうスペースがあれば施術には差し支えない。
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田村
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極端な話、ベッド2台あったらベッドとベッドの間隔が50センチぐらいあれば、人は立てるので、特に問題はないわけですよね。
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田村
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50センチから60センチぐらいの幅があれば、別に問題はないわけなんですけど。
ただ単価を高く取るんだったら、そこはもう少し広く取ったほうがいいですよねっていうことですよね。
ベッドとベッドの間を1メートルぐらい取ったほうがいいよねとか、1メーター50取ったほうがいいよねとかっていうことになってくるわけですね。
ホテルとかレストランとか考えてもらえばいいと思うんですけど、高いお店ほどその1人のお客さんが使えるスペース。
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斎藤
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確かに。スペースはゆったりしてますね。
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田村
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広いでしょ?
やっぱり、日本ってすごく平地の面積が狭い国だから。
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田村
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世界でも有数なぐらい、土地の広さが狭い国だから。
土地の空間の広さってものに対してはお金を払う民族なんですよね、日本人って。
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田村
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香港はもっとすごいらしいけどね。香港って一番面積が狭いらしいから。
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斎藤
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そうですね。イメージありますね。
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田村
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人口あたりの面積が狭いらしいんで、やっぱり家賃が世界一高いって言われてるんだけど、東京なんかもすごく高いじゃないですか。
っていうのは土地が少ないからなんですよね。
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田村
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だからスペースをゆったり使えるっていうことはすごく贅沢なことなんですよね。
だから単価を高く取りたいんだったら、実際必要な面積よりも大きく面積を取るっていうことが必要になってきますよね。
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田村
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逆に、例えば立ち飲み居酒屋とかあるじゃないですか。
飲食店でいくと分かりやすいのが、今「俺のフレンチ」とかってあるじゃないですか。
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斎藤
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今はやってますね。
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田村
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はやってるじゃないですか。あれって結局、使ってる素材とか料理人さんとかはすごくレベル高いわけですよね。
実際、僕も食べに行ったことありますけどすごくおいしいと思うんですけど、価格的には信じられない価格で出してくるわけですよね。
ほんとに居酒屋さんで飲むぐらいの金額でほんと一流の料理を食べさせてくれるっていう。
ただ、その代わり空間的にはめちゃくちゃ狭いわけですよ。
もう隣の人とぶつかるぐらい狭い空間だったりするんですよね。
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斎藤
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ほんとにそんなに狭いんですね。
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田村
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だから、だけど安いからその空間でも許せるわけですよ。
だけど同じ素材を使って同じ料理人がやってて、例えばフレンチのコースが2万ぐらいするわけじゃないですか。で、あの空間は絶対許せないわけですよね。
だから空間ってやっぱりお金を生む部分になってくるので、やっぱりご自身もおっしゃってますけど、どういうコンセプトなのかっていうことによって店舗スペースっていうのは変わってきますよね。
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斎藤
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そっかそっか。確かに。
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田村
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ただ、これは質問の回答にならないと思うので、基準値として、僕がさっき言ったみたいに、ベッドサイド、ベッドの横、前後左右に50センチずつ空間を取るっていうのが一つの基準かなとは思ってますけどね。
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斎藤
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50センチですね。はい。
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田村
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それ以下だと非常に狭い印象になってくるので、単価は取りにくくなってきますよね、やっぱりね。
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斎藤
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なるほど。ベッド台数が○○台あるからっていうのは、そんなにじゃあ関係ないというか。
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田村
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面積に対して何台置けるなっていうかたちですよね。単価をこのくらいとるから、このくらいの空間にしようかなと。
以前クドケンさんと一緒にやった店舗なんかに関していうと、今言ったベッドサイドに50センチ50センチぐらいの間隔だったら、6床置けるところ。
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田村
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22坪あったんで、バックヤードを含めても、バックヤードとかお手洗いとか、シャワールームも作ってたんですけど、でも、それでも6台置けるぐらいのスペースが全然あった、余裕であったんですけど。
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斎藤
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そうですね。結構。ありましたね。
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田村
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あえて4台にしたじゃないですか。あれっていうのは空間を広く取ることによって単価をいただける空間づくりっていうのをしたわけですよね。
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田村
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で、あの店舗に関していうと、1人当たりの単価を2万円ぐらいもらってもおかしくないぐらいの空間づくりをしたうえで、単価を5000円ぐらいにやったから非常に受けがよかったっていうのはありますね。
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田村
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これは戦略ですよね。
だからベッド台数、広さに対してどのくらい置くかっていうのはその戦略によっても大きく変わりますよねっていうことですね。
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斎藤
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やっぱり変わるってことですね。なるほど。
あと稼働率の計算方法なんかって言ってるんですけど、先ほど言った「俺のフレンチ」なんかは低単価にして高回転みたいなイメージがありますよね。
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田村
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そうですね。はい。低単価、高回転型のモデルですね。
今、やっぱり、ちょっと景気よくなってきてるのでまたモデル変わってくるかもしれないんですけど、ここ何年間かの景気が悪い日本の中では低単価高回転、高収益モデルっていうのが全体的に、僕らの業界だけじゃなくて、日本全体のビジネスとしていわゆる当たったというのがありますね。
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田村
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うどん屋さんのヒットなんかもそうですよね。
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田村
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低単価で高収益、高回転っていうモデルですよね。
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斎藤
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あのへんはやっぱり稼働率っていうのは、適正な部分もやっぱりあったりするんですか?
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田村
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そうですね。飲食店の稼働率っていうのはちょっと私、把握し切れないところところありますけども、治療院でいうと稼働率60パーセント。
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田村
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計算方法ってことも聞かれてたんですけど。
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田村
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計算方法は、たぶん個人院あたりの、おそらく何人かでやってらっしゃる方なんだと思うので。
ちょっと計算方法が、2パターンあります。稼働率の計算っていうのは。
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田村
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一番簡単な一つのパターンとしては、人員当たりの稼働率っていう考え方ですね。
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田村
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人員当たりの稼働率っていうのは、施術者が1日何時間働くっていう時間があって、その勤務時間に対して施術時間が何パーセントを占めるのかっていうことが、人に対しての稼働率っていう考え方になっていきます。
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田村
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だから施術時間割ることの勤務時間になりますね。
後半へ続く・・・