18ターン目 「遅いスタート開業でも成功する秘訣」
2014年07月17日(木)/
コンサル道中記
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- 斎藤
こんにちは。「たむ鉄」をお届けいたします。それでは田村車掌、よろしくお願いいたします。
- 田村
よろしくお願いします。では本日も「たむ鉄」、出発進行。
- 斎藤
はい、ということでご質問ですね。
ニックネーム、ともさんからですね。お勤めの治療院は鍼灸院の方です。
じゃあご質問ですね。私は鍼灸あん摩マッサージ指圧師(13年目)、加圧トレーナー(8年目)の資格を持っており、2年間の他業種を経験後、現在7月末に地元にて治療院を開業する予定で動いております。
治療院は妻(鍼灸あん摩マッサージ指圧師)と2人で営業します。
治療院のコンセプトは「自分の体を知ることができる場作り。
1回で主訴を改善し、的確なアドバイスで幸せな生活を送れる体作り」を目指しております。
何分初めての開業ですのでわからないことばかりです。ですので先生のお話が伺えればうれしいです。よろしくお願いいたします、というご質問ですね。
これはコンセプト作りとかっていうところですか。
- 田村
開業にあたってっていうことですよね。うーん。
- 斎藤
何から入りますか。この場合は。
- 田村
開業に関してはクドケンさんからちょっとDVDも出させてもらってるんですけど。
「新規開業と分院展開セミナー」っていうDVDで詳しくしゃべらしてもらってるんでそちらも参考にしてもらえればいいかなとは思うんですけど。
コンセプトがちょっとひとりよがりかなっていう気はします。
- 斎藤
それはどのへんですか。
- 田村
パッと聞いてイメージがつかないですよね。
やっぱりコンセプトがあっても人に伝わらなかったらいけないっていう部分があるので。
7月末っていうことで1カ月前ぐらいなんですけど、物件が決まってるのかどうかって書いてないんですよね。
- 斎藤
そうですね、ここではちょっと書いてくれてないですね。
- 田村
基本的に地域、ちょっとここに関して言うと一つコンセプトっていう話もちょっとあるんですけど、一番はどういうポジションで治療院をやるのかっていうこと。ポジショニングについてちょっと今日お話したいなと思うんですけど。
- 斎藤
ポジショニングですね。はい。
- 田村
まず、地域がどんなとこなのかっていうことですよね。
マーケットがどういう状況にあるのかっていうことをまず見てもらいたいなと思いますし。
資金的なものがどうなのかちょっとわからないんですけども、基本的に後発なんで。
先にやってる治療院に対しては、われわれ、新しく開業するのは弱者なんですよね。
弱者の戦略とすると、敵がいないところに入っていくっていうことが一番いいんじゃないかなって思います。
私なんかは今治療院コンサルタントってやらしてもらってますけど、基本的に私、治療院コンサルタント始めたときって、治療院、自費中心。自費の導入もやる治療院コンサルタントなんて誰もいなかったんですよね。
誰もいなかったんで、もう始めた段階で一番になれるっていう状態だったんですよ。
だからこういう、もっとブルーオーシャンのところにポンって出るっていうのが一番いいんじゃないかなと思うんですね。
もちろんだから、自分のやりたいことっていうのはもちろん開業にあたってすごく大事なことだと思うんです。情熱を持つことってすごく大事だと思うんですけど、マーケティング的なことで言えば自分の勝てるポジションを探すっていうことが一番大事かなとは思うんですね。
そのマーケットの中で、自分が出店するマーケットの中で。鍼灸院って言うことなんで。
- 斎藤
そうですね。加圧トレーナーの資格も持ってるみたいですね。
- 田村
かなりベテランの方なんでそこは活かしていかれたらいいんじゃないかなとは思うんですけど。
ボディメイクができるってこともあるし。主訴が1回で取れるとか体がよくなるとかって、これすごいレッドオーシャンなんですよね、正直言うと。
- 斎藤
(笑)。どこも掲げてるような。
- 田村
すべての治療院が求めてることだし謳ってることなんで、後から来たとこが勝てるかって言うとなかなか厳しいんじゃないかなって思うんですよね。
「また同じのできたぞ」みたいな感じだと思うんですよ、たぶん。
- 斎藤
結局変わらないってことですよね。
- 田村
そうですね。例えばそこで行くんだったら、ちょっとアプローチ変えるとかですよね。よそが何をやってるかっていうことの競合調査をしっかりやって、そことは少しポジションをずらすっていう。ぶつかってもしょうがないので。
先にやってるとこってある程度資金的に余裕があるので。資金的に、体力勝負になったらたぶん負けると思うんですよね。
- 斎藤
そうですよね。
- 田村
だからそこは争っちゃいけないところなんで、違うポジションで取りに行くっていうことが一番いいんじゃない。よっぽどなんか強い、何かものを持ってればいいかもしれないですけど、この情報だけだと、例えば主訴を取る、例えば腰痛だとするですね。
腰痛を取る、腰痛を1回で取りますよっていうところのマーケットに入ってるときに勝てる要素があんまり見当たらないですよね。
- 斎藤
なるほど。まずそしたら自分のマーケットを作るというか、その差別化する要素としては。
- 田村
そうですね。ライバル0の市場を探すっていうことが一番いいんじゃないかな。
- 斎藤
探すってことですね。
- 田村
ライバル、市場調査かけてライバルがどういう人なのかっていうことを考えて、もうライバル0のところ。ちょっとずらすだけでもライバル0になるんで。
- 斎藤
それは自分が出店しようとしてる、もしくは決めた場所の周りでしたり。
- 田村
そうですね。もう7月末っていうことなんでたぶん物件決まってらっしゃるんだと思うんで。
その商圏、1キロから3キロ範囲で。
- 斎藤
1キロから3キロぐらい。はい。
- 田村
はい。第3次商圏ぐらいまで考えたら3キロ、半径3キロ圏内だと思うので、その中で自分が勝てるポジションを探す。絶対に勝てるポジションを探す。「勝てるかな、どうしようかな」って開業したら危ないですよね。
- 斎藤
なるほど。そこは明確にしとかないといけないですね。
- 田村
うん。ここだったら100パーセント勝てると思って入っても勝てなかったりするんで。
「勝てるかな、どうしようかな」だとほぼ負けると思ってもらっていいっていう状態ですね。
そこのプランニングをちゃんと組んで、絶対に勝てるっていうイメージで臨むっていうことですよね。不安に開業しちゃ駄目ですよね。
- 斎藤
確かに。なんかちょっと不安な感じも伺えますよね。
- 田村
うん。100パーセント自信持って、ここのマーケットだったら私は勝てるっていう自信を持って入っていっても半分ぐらい失敗すると思っておいたほうがいいと思うんで。
- 斎藤
なるほど。ちなみに過去の田村さんの事例で、なんかそういうことってありました?簡単にていいんですけど。マーケットを探すようなところで。
- 田村
例えば、症状的には一般的な症状。肩こり腰痛とかで一般的な症状だったとしても、顧客ターゲットを変えるとかっていうことでも差別化ってできますよね。
例えばその地域が下町のご老人がたくさんいるところで、周りのライバルももちろん多いんだけどライバルがご老人を狙ってるんであれば、でもその地域にはご老人だけじゃなくて若い人も住んでるわけですよね。
と、若い人は取り逃してるわけなので、若い人を取りに行くっていうと勝てる。
- 斎藤
あえて若い人の来るような。
- 田村
そうそう。ニッチを取るに行くっていう。
- 斎藤
ニッチ、出ましたね。名言。
- 田村
はい。弱者はニッチを取りに行かないと、メジャーなところで戦ったら金持ってるやつが勝つんで。絶対に。後発組って基本的にお金がないので、そこでメジャー市場で戦ったらもう体力差で負けちゃうんで。
はい。
ニッチを取りに行く。いろんなニッチっていろいろありますし。とか、この間「クドケンの虎」でやった店舗なんかはちょっと切り口を変えるっていうことでね。
肩こりっていうのをターゲットにしたんだけど、それに対して「肩こりはもんでも治んないですよ」っていうコンセプト。
- 斎藤
そうですよね。「ええー」ってなりますもんね(笑)。
- 田村
そうですね。「肩こりはもんでも治んないけど違うアプローチをしたら治りますよ」っていうようなかけ方。だからその人たちの常識と違うところ。もんでもよくなんなかった人っていうのをターゲットにしてやったので、初月150人っていう集客ができたわけですよね。
ちょっとずらすっていうことですね。ずらし過ぎるとマーケット自体が存在しないっていうことが起こるので。
はい。半歩ずらすっていうことですよね。が、すごく大事かなっていうふうに思いますね。
- 斎藤
なるほど。はい。ぜひ開業する際はこういったこともちょっと見ていただいて。明確にしておいたほうがいいですよね。
- 田村
そうですね。
- 斎藤
はい。ということで今回の「たむ鉄」をお届けしてまいりました。田村車掌、ありがとうございました。
- 田村
ありがとうございました。