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たむら電鉄 コンサル道中記

17ターン目  「【たむ鉄6月印象賞】スタッフ教育の"落とし穴"」

2014年07月10日(木)/ コンサル道中記

1人整体院における継続課金システム導入のメリットとデメリット?

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斎藤

はい、こんにちは。「たむ鉄」をお届けいたします。それでは田村車掌、よろしくお願いいたします。
田村

はい、よろしくお願いします。本日も出発進行。
斎藤

はい、それでは今日は最近田村さんのコンサル先とかで何か印象に残った出来事とか、おもしろかった出来事とか、何かあればお話をお伺いしたいんですけども。
田村

そうですね。印象に残った出来事っていろいろあるんですけど。毎月やっぱり30件行ってるんでいろんなこと起こるんですけど。6月で一番印象に残ったのは、スタッフさんに対する教育の仕方というか、の部分ですかね。
斎藤

はい。
田村

今まで「たむ鉄」であんまりスタッフさんのことってお話したことなかったと思うので。
斎藤

そうですね。どっちかって言うと月商100万とかの悩みだったりとか。
田村

そうですね。基礎的な話が多かったと思うんですけど。
斎藤

そうですよね。
田村

今やっぱりスタッフさん雇ってらっしゃってる方々もいると思うので、スタッフさん雇っていくうえでどういうふうに接していくかっていうことについてお話したいなと思うんですけど。

やっぱりスタッフさんの悩みってすごく多いんですよね。全国回ってて。

相談されることがすごく多いんですけど。多いのが、スタッフさんがうまく成長しないと。なかなか技術ができないとか、売上立てられないとかっていうことの相談が多いんですけど。そのときの責任論の話。
斎藤

責任。責任、どっちにあるかっていうことですか。
田村

そうですね。だいたいの経営者さんっていうのが、「いや、今度採った子すごい使えないんですよね」みたいな相談のされ方をするんですよ。
斎藤

よく聞きますね、そういうの。
田村

「覚えが悪くて」とかっていうのがすごい言われるんですけど。

ただ、いくら相手のせいにしても、問題ってこれ解決しないんですよ。
斎藤

確かに。逆に言われてるスタッフさんもすごく萎縮しちゃいますよね。
田村

そうですそうです。おっしゃる通り。そう。余計駄目になっていくんですよ。言われて、言われて、「もう自分駄目なんだ」っていうのでどんどん落ちていって、行動ができなくなってって。
斎藤

それわかりますね。
田村

本当に自発的な行動がなくなるんですよね。と、ますます評価が落ちてってますます怒られてますますできなくなっていくっていうマイナスのスパイラルが発生するんですよ。

じゃあそういうときにどうするのかっていうことなんですけど。これ、もうコンサルやるとしても非常にディープな話ではあるんですけど。 これちょっと、短い時間でお伝えして伝わるかどうかわからないんですけど。

そういう場合って、基本的にものの考えとしては「教えるほうが悪い」って考えたほうがいいです。
斎藤

なるほど。もう責任は自分にあると。
田村

もう、教え方の問題でしょ。
斎藤

教える側にある。
田村

はい。って考えてほしいんですよ。よく言うんですけど、例えば治療院。特に接骨院とかの場合だと、接骨院とか鍼灸院とかマッサージ院の場合って、基本的に入ってくる人って国家資格通ってる人たちなんですよ。
斎藤

そうですね。
田村

だから一定のふるいにはかかってる人たちなんです。
斎藤

それなりに勉強してるし。
田村

そうそう。
斎藤

いろいろ経験してきますよね。
田村

3年間学校、勉強行って、国試に少なくとも通ってるっていう。3割落ちるわけですから、国試って。っていう一通りの枠を超えた人たちなんですよ。

が、使えないっておかしいんですよ。あれ、一定基準以上行ってるんで。
斎藤

なるほど。はい(笑)。
田村

自分なんかはもともとリラクゼーションなんかもやってたんで。

ちょっと言い方に語弊はあるんですけど、リラクゼーションやってると、極端な話ね。リラクゼーションに勤めたくて来る子じゃなくて、よそで雇ってもらえないから来る子っていうのが、昔ね。今はちょっと違うと思うんですけど、仕事的に少し認知もついたんで少し違うと思うんですけど。僕がやってたころってリラクゼーションってほとんどない時代だったんで。そういう業種的な認知が全然ない時代だったんで。

そこに入ってくる人って、本当によそで働けない人。
斎藤

はみ出しもんというか。
田村

そうですね。言っちゃうと本当に、こういう言い方は悪いけどうまく意思疎通ができないぐらいのレベルの。
斎藤

ちょっとコミュニケーションに。
田村

が、取れないような人。
斎藤

難しいかなっていう方ですね。
田村

うん。前もなんかのときにお話したかもしれないんですけど、洗濯物を取りに行ってきてほしいっていうことで、当時コインランドリーで洗濯をしてたんでね。「洗濯物、コインランドリーに見てきて」っていう話をして、帰ってきた。「わかりました」って言って帰ってきた。手ぶらで帰ってきたんですね。
斎藤

手ぶらで帰ってきた。おお、はい。
田村

手ぶらで帰ってきて「えっ」と思って。「どうしたの」って。
斎藤

思いますよね。
田村

「見てきました」って。
斎藤

(笑)。
田村

おいおいおいおい、っていう。 って思ったけど、僕の指示の仕方が悪いわけじゃん、結局ね。
斎藤

そこで自分の、そっか、責任があったと。
田村

そうそう。「コインランドリー行って洗濯物を見て、乾いてたらたたんで袋に入れて持って帰ってきて」って言わなきゃいけなかったことを大雑把に指示をしてしまったんで。「これで通じるだろう」と思って指示をしちゃったんで、通じないような感じ。そんな感じの子がいっぱいいたんですよ。でも言ってても、よく、僕も正直言ってました。「いい子が来ない」とか「いい人が入ってこない」って言ってたんですけど。

そこはもう労働条件悪いんで、いい人が入ってくるわけがないんですよね。
斎藤

もうしゃあないと。
田村

そうそうそう。ちょっと話戻ると、ある程度一定のふるいにかかってる人たちが能力を発揮できないという状態。少なくとも国試に受かるぐらいの能力はあるわけでしょ。

その人たちを活かせないっていうのはこっちの責任で。例えばファーストフードとか考えた場合に、高校生とかやってるじゃないですか。

じゃあ高校生と国試通った人間とどっちが能力上なんだい、っていう話なんですよね。人材として。

どっちがいい人材なのっていったら、たぶん国試通ってるほうが人材としてはいい人材だと僕は思うんですよ。正直言って。でもファーストフード店はなんの問題もなく働けてるわけじゃないですか、高校生が。

飲食店なんか行くと日本語話せない人が働いてるわけですよね。海外の方。

でも問題なく機能してるわけじゃないですか。じゃあなんの問題だっていうと仕組みの問題ですよね。教育のレベルの問題になってくるんで。

これは、だから会社側の問題なんだっていうふうに考えてほしいなと思ってて。だから例えばできない子って言われる子が入ってきた場合。

これ、ここに対する対応の仕方で会社のレベルって変わると僕思ってるんですよ。使えない子っていうことで切って捨ててしまうことも可能だと思うんですけど、でも大概そういう会社さんのところって、来年もっと使えない子が入ってくるんですよ。

はい。だいたい。だから、ちょっとこの間そういう話があったときに、「先生、去年も同じこと言ってましたよ」っていう。去年はあんまり突っ込まなかったんですよ。
斎藤

そのコンサル先でもそういうことがあったんですね。
田村

そうそうそう。
「去年も同じこと言ってましたよ。今年でも同じこと言ってますよ。成長してないっすよね」って話を。
斎藤

先生が成長してないっていう話か。
田村

そうそうそう。
斎藤

ほうほうほう。深いですね。
田村

要するに自分たちの、相手を自分たちに合わせようとさせちゃってるんだよね。考え方として。
斎藤

はいはい。
田村

でもこれってすごく難しいんです。だってレベル低い人なわけでしょ。
斎藤

確かにそうですね。
田村

レベル低い人たちがレベル高い人に合わせるって難しいわけですよ。しかももともといる人たちってもう何年もいるから、やっぱり基準値って上がってるじゃないですか。

基準値上がってる中でそれは1年生入ってきたら、誰が入ってきても使えないですよね。

それを相手のせいにしちゃうと、相手どんどん萎縮してっちゃうよっていう話をして。だからこっちの対応を変えましょうよっていう。
斎藤

確かに人を変えるのってすごく難しいですから。
田村

無理ですね。
斎藤

無理ですよね。
田村

うん。性格を変えるっていうのは不可能なんで。もうだって入ってくる段階で20とかもう30とかできてきてるわけでしょ。

その価値観を変えるっていうのは難しいわけなので。それはその人を受け入れて、この人がうまく働けるようにお膳立てするのが会社の力だと思うんですよ。
斎藤

そういうことか。変われる環境を提供する、作ってあげるっていうのが企業努力でもあり、先生の責任ですよね。
田村

そうそう。はい。ただでさえ人が取れないって言われてる業界なわけなんで。国試持ちを雇うっていったらもっとハードルが高いわけでしょ。

って言ったら、もうその人たちを使えるようにしていかないと。たぶん企業としてはやってけねえんじゃないかなと思ってます。はい。

そこもそういう話してすごく納得してもらって。そのスタッフさんに対する対応を変えてもらったら、だんだんちょっとスタッフさんがやっぱり生きてくるように。
斎藤

おお。そうなんですね。でもそこのほうが近道ですよね。
田村

そうそうそう。人を変えるっていうのはまず不可能。
斎藤

確かに確かに。
田村

よく「過去と他人は変えられない」っていうのをよく言うんで。
斎藤

そうですよね。それはもう名言ですよね。
田村

そうですね。なかなか僕もわかんなかったですけど、正直言ってね。何年もかかりましたけど、人のせいにしても何も変わんないだなっていうことをなかなか気がつかなかったですけど。
斎藤

変わらないと。
田村

もしピンと来ないかもしれないんですけど、この話を聞いていただいた方に関しては、相手のせいにしてもしょうがないなと。ちょっと自分が変わってみようっていうのを。 自分の成長のチャンスだと思ってもらえたらいいかなと。
斎藤

いいですね。責任は自分が源ということですね。
田村

はい。そうですね。
斎藤

はい。ということで「たむ鉄」をお届けしてまいりました。田村車掌、ありがとうございました。
田村

はい、本日もご乗車ありがとうございました。
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