2ターン目 「コンサルタントの仕事って?」
2014年02月20日(木)/
コンサル道中記
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- 斎藤
- こんにちは。株式会社クドケンの斎藤です。
「全国治療院コンサル道中記」、タムテツ第2回をお届けしてまいります。
それでは、田村先生よろしくお願いします。
- 田村
よろしくお願いします。
- 斎藤
早速ですが、今回は第2回ということで、どんなテーマでお話をしていただけるんでしょうか。
- 田村
- そうですね。
コンサルといっても、あまりコンサルティングというものを受けたことがない方がほとんどだと思います。そこでよく聞かれる「コンサルって何してくれるんですか?」という質問についてご説明したいと思います。
- 斎藤
ぜひぜひお願いいたします。おもしろそうですね。
- 田村
- 私、「コンサルティングってなんですか」って言われたら、基本的に船の船頭さんだとか、山登りの道案内人という形でお伝えしているんですね。
- どういう事かと言いますと、コンサルティングを受けるにしても、その先生がどこに行きたいのかということが決まっていないと、やっぱり難しいんですね。
- コンサルティングを代行業のように少し勘違いされてる方って多いんです。コンサルティングを雇ったら全部やってくれるんでしょ、みたいな。
- 斎藤
代わりにやってくれると思われがちなんですね。
- 田村
- はい。そう考えてる方もいらっしゃいますが、それだったら経営を私がする形になるので、それは違う、というお話です。
- 経営を委託されるのであれば、それはフランチャイズですよね。コンサルティングとフランチャイズを混同される方が多いんですけど、フランチャイズでも自分でやらなきゃいけないです、基本的には。
- コンサルティングっていうのは、基本的には、その先生がやりたいことをお聞きして、自分が経験があるものなのかどうなのかっていうことですね。
- コンサルティングって、これ時間を買ってもらうことだと思っているので。
- 私は今まで、複数店舗の店舗展開もやってきましたし、自分自身で物件も選び、採用などもずっとやってきたので、そういう経験もありますし、接骨院の運営も長年やってきているので、ある程度の規模のところまでであれば、経験があるものなので、その先生たちが行きたいというところに関して、自分が行ったことがある道であれば、その近道をお教えすることはできます。
- ただ、歩くのはご自身で歩いていただくっていうかたちにはなるんですね。
- 斎藤
なるほどなるほど。
- 田村
- だから、30件今コンサルティングやってますけど、30件とも、全部バラバラの内容でやらせていただいてるんですね。
- 斎藤
言い方は悪いですけど、やらない先生も中にはいらっしゃると思うんですが・・・
- 田村
- そうですね。ただ、基本的にはコンサルティング始めるときに、お約束をしています。
「コンサルタントは代行業ではないんですよ」って。
- 斎藤
もう、先に約束してしまうんですね。
- 田村
- はい。やるのは、ご自身でやっていただくんですよっていうお話と、あと、どの山に登りたいですかっていうことに関しては最初に決めた上でコンサルティングを行っていきます。
- 斎藤
- なるほど。
ではその上で一番苦労したコンサルティングだったりを聞かせてもらえますか?
- 田村
- すべての方が、まだ山を登り切っているわけじゃないんですけど、だいたいその目標に対して2年3年とかかってきたりはするので。山の高さはそれぞれバラバラではあるんですけど。
- 一番苦労した案件といえば、割と都会の案件なんですけど。立地はいいところにあるんだけど、もともと接骨院さんでして、もともと保険でやってらして、保険でやっているときは1日40人ぐらい1人でやっていて。まあまあ繁盛しているっていう状態だったんですけど。
- 保険請求がいろいろ今あるので、実費に移行してしまったと。完全実費に移行したと。したところが、売上激減して、倒産寸前だと。
- 斎藤
倒産寸前。結構、危なかったんですね。
- 田村
- はい。毎月もう赤字が出ている状態で。期間が、たぶん3ヶ月ぐらいしかなかったんじゃなかったですかね。3ヶ月で黒字化しないと潰れてしまうと。
- 斎藤
結構崖っぷちですね。
- 田村
- はい。通常そういう案件はお受けしないんですけど、そのときは、その先生がかなりビジョンがはっきりしている方だったので。
- 先生自身は、お年的には50代の方で、ただ業界に入られたのはかなり遅い方で、治療院の修行経験もない方だったので、運営ノウハウっていうのはあんまりわかってらっしゃらない方でした。
- ただ、場所が非常によかったので、集客の動線を作ったりとかすれば、うまくいくんではないかということで、これだったら3ヶ月でなんとか黒字化できるだろうということでお受けしたような案件だったんですね。
- 斎藤
なるほど。
- 田村
ただ期間は限られてるし。
- 斎藤
3ヶ月。そうですよね。
- 田村
- かつ、上げなきゃいけない売上もなかなか。
そのときでいうと、3ヶ月で2.5倍売上を上げないと黒字化できないっていう状態だったので、かなりひやひやしました。
- 斎藤
すごいですね。そこから、先生にやってもらうことはやってもらって進めたんですよね。
- 田村
- そうですね。幸いにしてなんですけど、患者さんが全然来てなかったので、先生が忙しくなかったので、行動する時間が非常に多く取れたっていう部分はあったと思うんですね。
- たとえば、ブラックボード。人通りは多いはずなのに認知されていない。クドケンさんのメルマガでも、患者さんが来ないのは認知されてないからなんだよっていうことをよくおっしゃってますけど。
- 斎藤
知られてないってことですね。
- 田村
- これ、ウェブでもオフラインでも同じことです。
その院は駅からは徒歩2分ぐらいの駅前。非常に駅から近い場所で、さらに比較的乗降数も大きな駅だったので、「まず目立ちましょう」ということで、赤字でお金のない中でも、借入を起こしていただいて、店頭、ファザードっていうんですけど、店頭を一気に変えて、屋号も変えていただいて。
- 斎藤
屋号まで!そうなんですね。
- 田村
- 結局、実費でずっとやってらしたので、接骨院の意味がなかったので。その状態で「○○接骨院」っていうと、わからない人にはわからないので。
- しかも自分に関係ないところっていう認識をされてしまう。
- 実費店用に名前も変えて、店頭の中にも広告も全部変えて。接骨院じゃないので、広告も自由にできるので、変えて。ブラックボードも大きなものを出して、という対応をしていって、新患を増やしていって。イベント集客もやりましたね。
- 斎藤
すごい。いろいろやったんですね、やっぱり。
- 田村
無料体験会っていうのもやりました。
- もう時間ないですから、やれることは全部やろうっていうことで。やって、見事3か月後には3倍ぐらいになってたんですかね、売上的には。
- 斎藤
倒産の危機を免れたんですね。
- 田村
- そうですね、免れましてて。
半年後には、5倍近くまで売上は上がってましたね。
- 斎藤
- すごいですね。
それは、言われたことを先生がしっかりと取り組んだ結果で?
- 田村
はい。非常に一生懸命頑張っていただいて。
- 斎藤
実際に田村さんは、指導してそれを行ってもらって、常にフィードバックはもらっていたんですか。
- 田村
- そうですね、毎週何をアクションしました、アクションした結果こうなりましたっていうことを確認させていただいていました。全部が全部当たるわけじゃないので。
- 前回もお話ししましたけど、地域性とかあるので、よその地域でうまくいった方法をそのままやっても、必ず成功するわけではないんですよね。
- 斎藤
そうですよね。
- 田村
- コンサルティングをやっていて非常に困るのは、1個失敗すると、私の話聞いてくれなくなる人だっているんですね。百発百中じゃないと駄目っていう人がいらっしゃるんですけど、それは絶対に無理なので。
- 百発百中って絶対ありえないので。感覚的には、2勝8敗ぐらい。
- 斎藤
2勝8敗。負け越してる。失敗のほうが多いんですね。
- 田村
- そうですね。失敗のほうが全然多い。
もちろん、いろいろパターン積んでるので、こうするとうまくいくよっていうパターンはあるんですけど、基本的に新しく始めることに関していうと、2勝8敗ぐらい。
- うまくいかないことのほうが全然、多いんですよね。うまくいかなかったことに対して、PDCAってよく言いますけども、こういうふうにしたらうまくいくかもしれないねっていう企画、プランを作って、実際に行動してみて。ここまでは皆さん、やるんです。プラン、ドゥ、まではやるんですね。
- でもチェックしない。チェックして、そのあと改善しないと。この四つの流れをやんなきゃいけないんですけど、なかなかご自身1人でやってると、考えてみた、やってみた、チェックなのかもしれないですけど、うまくいった、うまくいかなかった。うまくいかなかったときにやめちゃうんですよね。こうすると、なかなか。
- 斎藤
成果に結びつかないですよね。
- 田村
- はい。だから、たぶんこのブログを見てくださっている方、この音声聞いてくださっている方、3ヶ月で3倍、半年で5倍っていう売上を上げたっていうことに関して、百発百中でやることなすこと全部当たったような印象に聞こえるかもしれないですけど、でも2勝8敗です、実際。
- ほとんど失敗です。ほとんど失敗ですけど、改善して改善して改善して、諦めずにやって、結果、半年で5倍まで持っていったっていう。
- 斎藤
なるほど。
- 田村
- その先生には、最初にうまくいかないことのほうが多いですよっていうお話はさせていただいていて、でも失敗しても失敗しても、改善改善でやっていった結果、そうなったので。
- だから、コンサルティングで本当に難しいのは、やっぱり行動を止めてしまうこと。諦めてしまうことっていうのが一番難しいですよね。だから、皆さんに私が申し上げているのは、まず最初に話をしたゴール。これを絶対ぶらさない。
- 斎藤
ゴール。設定したゴールを、ですね。
- 田村
- はい。
成功しない人っていうのは、ゴールを変えちゃうんですよ。
- 斎藤
ぶれちゃうんですね、最初から。
- 田村
- 最初「日本一行くぞ」って言って、「富士山登るぞ」って言ってたのに「やっぱり高尾山でいいかな」とか「やっぱり富士山登りたい」「やっぱりエベレスト登りたい」とか、会うたびに登りたい山がどんどんどんどん変わっちゃう人。
- そうすると道が全部変わっちゃうんで、いつまで経ってもたどり着けないっていうことがあるんで。結構きつい案件でも、道さえ決まってれば、あとは登る早さを早くすればいいだけなんで。
- 田村
- そこがうまくできれば、うまくいくんですけど。
ただ、ほんとにアクションの数はその半年間の中でものすごい数をやっていますね。
- チラシなんかも何回も作り直して。リピート取るためのトークなんかも、何回も何回もやり直して。経験のない方でしたから、ともかくトークがあんまりできない。患者さんとの交流にも慣れてなかったので、すごく苦労はしましたけどね。非常に印象深い案件でしたね。
- 斎藤
- なるほど。
では、今回のお話はこれぐらいにしていただいて・・・
- たむ鉄企画第2回は一番苦労したコンサルティングについてお伺いしてまいりました。それでは田村先生、本日にありがとうございました。
- 田村
- ありがとうございました。